パリでJMウェストンのローファーを購入してから約1か月。
所謂”万力締め”を夫婦で楽しみながら過ごしてきました。
慣れたと思ったらちょっと痛み出したりとなかなか甘えてくれないカワイイやつです。(笑)
さて、今回はこのJ.M.WESTONのローファーにシューケアを行います。
実はパリのJMウェストンサントノーレ店にてシューケア手順を聞いていたのですが、これが後日JMウェストン青山で聞いた手順とは全く異なりビックリしました。
どちらが正しいなどは無いですが、せっかくなので日仏2つの手法を使って靴磨きしてみることにしました。
私のローファーでフランス流を、妻のローファーは日本風でお手入れしていきます。
フランス流 J.M.WESTONのお手入れシューケア
1.アッパーのホコリを落とす。
この手順は通常のシューケアと変わりません。
まずはアッパーについたホコリを馬毛ブラシなどの柔らかいブラシで落としていきます。
*酷い汚れがある場合はブラッシングの後にレザーバームローションなどで汚れを落としてやります。
2.純正ワックスを布で取ってアッパーに塗る。
問題はここからです。
いきなりワックスを布に取って塗っていきます。
少量ずつ取りながら少しずつ少しずつローファーに塗りつけていきます。
塗った部分は曇ってくるのでわかりやすいです。
つま先などを鏡面磨きするときよりもかなり薄めなイメージです。
3.馬毛ブラシでブラッシングする
純正ワックスをローファー全体に塗り付け終わったら馬毛ブラシで靴全体をブラッシングしていきます。
力の入れ加減は軽めに。ワックスなのでクリームとは異なりあまりに力を入れると取れてしまいます。軽めに何回もブラッシングしていくと新品のときに見たことがある光沢が出てきます。
4.純正クリームの使い方
さて、ここで気になるのが純正クリームの使い方です。
何とJ.M.Westonパリではクリームは日常的に使用することを薦めていません。
アッパーが乾燥したと思ったときや1か月に1回程度の使用がベストとのこと。
毎日、あるいは毎週使うと革にとってToo muchとなり柔らかくなり過ぎるそうです。
フランス流お手入れシューケアのまとめ
- ワックス掛けは1-2週間に1度でOK。
- クリームの使用は1か月に1回程度。
日本流 J.M.WESTONのお手入れシューケア
1.アッパーのホコリを落とす。
日本でもこの工程は変わりありません。
アッパーのホコリや砂を馬毛ブラシでブラッシングします。汚れがひどい場合はサフィールレザーバームローションなどで落としておきます。
2.純正クリームを塗りこむ。
J.M.WESTONの純正クリームを塗りこんでいきます。
この純正クリームですが以前は乳化性クリームだったようですがここ最近は油性クリームとなったそうです。
Saphirがウェストンに靴クリームをOEM供給しているのは周知の事実ですので、勝手な予想としては容器がコルドヌリ・アングレーズで中身はクレム1925をカスタマイズしたものだと思っています。(笑)
クリームは手で塗りこんじゃいましたが、教えてもらったやり方では布で塗りこみます。
このモカ部分については忘れずに塗りこむ必要があります。
サボっていると様々な人が苦しんでいる”モカ割れ”に苦しむことになるそうです。
塗り終わったら革にクリームが浸透するまで5分程度待ちます。
3.馬毛ブラシでブラッシング。
クリームを塗りこんで5分待ったら馬毛ブラシでブラッシングです。
どうやらJ.M.WESTONでは馬毛によるブラッシングを推奨しているようです。確かに豚毛ブラシだと品質によっては傷が付いてしまいそうな雰囲気がありますね。
4.乾拭きする。
馬毛ブラシでのブラッシングが終わったら、全体を包むように乾拭きをします。
着古したTシャツでも良いですし私のようにポリッシュグローブを使うのもアリですね。
5.純正ワックスの使い方
純正ワックスは日常的には使用しません。
ドレスシューズのように革を光らせたいときに使用します。
これはいわゆる”靴に対する栄養”が含まれていないからだそうです。
しかしここで少し疑問が生まれます。サフィール社に問い合わせたところ油分やワックスの一部が栄養分となるため、例えば鏡面磨き用のミラーグロスは極限まで油分などを削っているそうです。となるとウェストンの純正ワックスは靴磨き的には”柔らかいワックス”のため油分などが潤沢に含まれていると考えられます。
はてさて、何が正しいのやら?答えは日々のケアで見つけるしかありませんね(笑)
日本流お手入れシューケアのまとめ
- アッパーの乾燥や必要に応じてクリームを使用してケアする。
- ワックス掛けは光らせたい場合以外は特に使用不要。
J.M.WESTONのお手入れシューケアまとめ
フランスと日本ではシューケアに対する考え方が違うのか、同じブランドでもその手法は大きく変わることがよくわかりました。いつかもう少し踏み込んでみたいところ(笑)
なんとなくですが、フランス流は新品同様の状態を保つことを目的としているような気がしました。彼らシューツリーも入れた瞬間にシワがなくなるキツさのを選んでますし。
一方で共通点としてはローファーへの局所的なポリッシュはあまり薦めていないということ。
履いて履いて馴染ませていくタイプのローファーなので鏡面膜を作ってしまうとアッパーの割れに繋がってしまうからかもしれませんね。
すっかりキレイになったローファー君たち、これからもどうぞよろしく!
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