最近テニス界でとあるロゴが増えてきましたよね。
ベンシェルトン、フォンセカ、イガシフォンテクと次世代を代表するであろうプロテニスプレイヤーたちの胸元で輝くOnと書かれた謎の黒い文字。それに加えてこれまでのテニスウェアと一線を画すオシャレなウェア・・・。
よくよく考えるとあのロジャーフェデラーが履いていたテニスシューズがOnのものでした。
私はどちらかというと新しいもの好きですし、人と被るよりできるだけオリジナルなスタイルを出していきたい(まだ入門クラスだけど)
そんな訳でさっそくこの謎めくOnのテニスウェアラインとなるCourtシリーズのTシャツ、その名もCourt-Tを購入してみました!
公式サイトには「テニスなどラケットスポーツの練習に最適」「コート内外で着回せる」といった言葉が並んでいますが、実際に袖を通してみると、その言葉の裏にある「スイスブランドのこだわり」が見えてきました。
今回は、身長174cm・体重72kgの筆者が感じたサイズ選びの難しさと正解、そして小柄な妻(150cm・40kg)の着用感も含め、包み隠さずレビューしていきます。
On Court-Tのスペックから見るこだわり
まずは、このTシャツの立ち位置を整理しておきましょう。
名前の通りテニスコートでのパフォーマンスを想定して作られたアイテムのようですが、スイスエンジニアリングを全面にプッシュするOnが作るとただのスポーツウェアでは終わりません。
素材構成:ポリエステル85%・ポリウレタン15%
ここが最大の特徴です。 一般的なドライTシャツはポリエステル100%が一般的ですが、Court-Tはポリエステル85%に対し、エラスタン(ポリウレタン/スパンデックス)を15%配合しています。
エラスタンといわれるとあまりピンときますが、スパンデックスならなんとなく想像できる人も多いと思います、水着や下着、ワンピースなどに使われる伸びる素材ですね。
そしてこの「エラスタン15%」が何を生むかというと、圧倒的な伸縮性と、しっとりとした上質な肌触りです。 公式サイトで謳われている「軽量素材」というのは、単にグラム数が軽いという意味だけでなく、着ていることを忘れさせるような「皮膚との一体感」を指しているのだと、着てみて初めて理解しました。
動きを止めない「脇下のマチ」×「エラスタン素材」
製品情報をみていくと、「脇下のマチ(ガゼット)」という仕様にたどり着きます。 これが実に効いています。テニスのサーブやスマッシュ、あるいはランニングでの腕振り。
脇下のマチ+エラスタン素材のおかげで、腕を高く上げても、裾がずり上がったり、脇が突っ張ったりすることがまったくありません。
ネックラインを守る「テープ加工」
また、首元の内側にはテープ加工が施されており、汗をかいても縫い目が肌に擦れるストレスが皆無。 それにテープには伸びない素材が使われているので型崩れからも守ってくれます。
「ミニマルなデザイン」という売り文句のなかで見えない部分にこそコストがかかっている印象です。
【最重要】サイズ感の落とし穴。174cm/72kgの最適解は?
Onはスイス発のブランド。つまりサイズ規格は「欧米仕様(グローバルサイズ)」です。 普段アジアンサイズに慣れているとサイズ選びが少し不安になるやつです。
私のスペックは以下の通り。
- 身長: 174cm
- 体重: 72kg
- 体型: ガッチリ型(肩幅広め)
今回、OnのSサイズとMサイズの両方を試してみました。
メンズサイズS:標準体型以上なら厳しい
日本サイズ感覚、たとえばユニクロだと「M or L」を着ることが多いので、海外サイズならSでもいけるか? と思いましたが…、結果はボディはともかくとして肩がパツパツでした笑
- 全体: ジャストなフィット感。(悪くない)
- 肩幅: ここが一番の問題。 スパンデックスが入っているとはいえ、明らかに窮屈側のフィット感を感じる。
- 見た目: 肩幅が狭めでモダンなタイトフィットスタイルが好きならあり。

結論としては私と同じ174cmでも、「細身(体重60kg前半以下)」の方なら、Sサイズがジャストで美しく着こなせるはずです。 しかし、標準〜ガッチリ体型の方はSを避けた方が無難ですね。
メンズサイズM:これが正解。ただし丈は長め
続いて「Mサイズ」。これが私のベストサイズでした。
- 肩幅・胸囲: 少しリラキシーなジャストフィット。生地の伸縮性を存分に活かせるゆとりがあります。
- 着丈: ここが「外国人仕様」の洗礼です。 日本ブランドのL〜XL相当の長さがあり、お尻が半分以上隠れます。そしてパンツにつっこんだボールが取りづらい笑

ただ、この丈の長さは「だらしなさ」とは違います。 テニスで激しく動いても背中が出ないという安心感があり、ストレートなヘムライン(裾)のおかげで、ストンと落ちる綺麗なシルエットになります。
何より、サーブのときにお腹や背中が出てしまうリスクがゼロになるのは中年プレイヤーには結構大きなポイントではないしょうか。笑
174cm・72kgなら、迷わず「Mサイズ」をおすすめします。 肩周りの自由度が段違いです。
(参考)妻の場合:150cm/40kg × XSサイズ
参考までに、かなり小柄な妻にもウィメンズモデルを着てもらいました。
- 着用サイズ: レディース XS
- 身長: 150cm
- 体重: 40kg(たぶん)
結果は、「あつらえたようにピッタリ」。 海外ブランドのXSは大きすぎることが多々ありますが、OnのXSは150cmの小柄な女性でも美しく着られます。 妻曰く、「素材が柔らかいから、準備体操やストレッチをする時も全くストレスがない」とのこと。女性用もやはり動きやすさは特筆もののようですが、丈はやはり長めのようです。

On Court-T Women XS-size Arctic
実際に使ってみて感じた「性能」と「弱点」
実際にテニスの練習と、街中での移動に使ってみて感じたリアルな感想です。
メリット:スポーツウェアの「ガサガサ感」からの解放
最大のアドバンテージは、やはり着心地ですね。
ポリエステル100%のメッシュTシャツ特有の「カサカサ、シャカシャカ」した音がしません。 しっとりと肌に馴染みます。 公式サイトにある「コート内外で着回せる」というのは、この上質な質感があってこそ成立している気がします・・・がコート外はやっぱり厳しいのでは?笑
デメリット:真夏の「ドライ感」だけは負ける
正直に書きます。 「真夏の炎天下・多汗」のシチュエーションにおいては、ポリエステル100%の薄手メッシュTシャツの方に分があります。
スパンデックスが15%入っている分、生地にはある種の「密度」と「保水力」があります。 もちろん吸汗速乾機能はありますが、大量に汗をかいた際、ポリエステル100%のように「一瞬で乾いてサラサラ」とはいきません。水分を含んで少し重くなる感覚があります。(ベンシェルトンやフォンセカもよく生地が張り付いていますよね)
【推奨シーズン】
ベスト: 春・秋のアウトドアコート、インドアコート
要検討: 真夏の炎天下での長時間のプレイ
まとめ:On Court-Tは「買い」なのか?
On Court-Tは、単なる「ロゴ入りTシャツ」ではありません。 テニスでの動きやすさを極限まで高めるための素材配合とカッティングパターンが詰め込まれたテニスウェアです。
こんな人におすすめします
- ウェアの突っ張りや摩擦ストレスを極限まで減らしたい人
- 174cm/72kg前後で、肩周りのストレスをなくしたい人(→Mサイズ一択)
- 174cm前後でも、細身でスタイリッシュに着たい人(→Sサイズ)
唯一の注意点
真夏のドライ性能最優先なら、別の選択肢もあり…!





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