タイトル落ちですが、ついに……
ついに、あの名作を手にすることができました。
唯一無二の反転可能ケースを備えたレクタングルタイプの手巻き時計、
ジャガールクルト レベルソ・ミディアム・デュオ・スモールセコンドです。
ジャガールクルトについて
ご存知の方も多いと思いますがジャガールクルトはマニュファクチュールとして有名です。
今から約200年前となる1833年、スイス人のアントワーヌ・ルクルトが時計作りを始めたことでその歴史がスタートしました。
大成功を収めたルクルト社は数多くのウォッチアトリエが集まるスイスのジュウ渓谷でも際立つ存在を確立。
1903年、超薄型時計へチャレンジを目的とし、子孫のルクルト氏とフランス人エドモンド・ジャガーがタッグを組んだことが功を奏し、両者の協力的な関係が続くことに。
ついに1937年、ジャガー・ルクルトが誕生。
空気の力で動く置時計アトモスやレベルソ、マスターコントロール、ポラリスなど数々の名作を世に送り出しています。
有名時計メーカーにもムーブメントを提供
ジャガールクルトがウォッチメーカーではなく、マニュファクチュールとして有名な理由。
それは同社が製造するムーブメント(時計の心臓部分)の完成度が極めて高く、いわゆる雲上時計と呼ばれるウォッチメーカーなどにも提供してきたことに尽きます。
さらにはケースから文字盤、ムーブメントとすべてを自社製造できるという点からも時計界での技術屋としての異名もあるそうです。
こういった点はまさに男心をガンガンくすぐってくるポイントですよね。(くすぐられた)
レベルソとは?
1930年代に誕生した腕時計界の名作中の名作のひとつです。
その歴史は現時点で約90年。
90年間も人類に愛されて続けている不変のクラシックウォッチ、それがレベルソです。
数多くのデザインがある腕時計界のなかでも、時計自体がクルッと回る構造はこの時計だけの特権。(ラテン語で「回転する」という意味がレベルソという単語なのは時計好きには常識とか何とか…?)
馬に乗ってボールを打つ「ポロというスポーツ中でも風防が割れない時計がほしい!」という、とんでもない理由によって生まれてしまったある意味偶然の産物といっても過言では歴史がこの時計にはあります。
(そもそも機械式時計は衝撃にとても弱いのでは?)
レベルソ ミディアム デュオ
ということで私の手元にやってきたレベルソミディアムのデュオ・スモールセコンドです。
- 品名:レベルソ・ミディアム・スモールセコンド・デュオフェイス
- 品番:Q2458422
- 寸法:42.9 x 25.5 mm
- 厚さ:10.31 mm
- 機械式手巻時計
- デュオフェイス(両面タイプ)
現行モデルとなるQ2458422と旧メインモデルのQ2458420の違いはストラップのみ。
Q2458422はファリアーノコレクションのカーフストラップ、Q2458420はアリゲーターストラップとなります。ちなみにQ2458421が実は存在するらしく、これはオーストリッチなんだとか。
レベルソ・デュオの使い勝手をレビュー
悩みに悩みつくしたレベルソ、そしてモノフェイスとデュオフェイス。
実際に手元にくると驚くほどに自分の腕にとどまらず、自分に馴染むことがわかりました。
いくつかのポイントごとにその魅力を紹介していきたいと思います。
腕周り17cmとの相性
まず、腕時計愛好家なら誰もが気になる「時計と腕の太さ問題」ですが、
腕周り17cmの腕とレベルソ・ミディアム・デュオ・スモールセコンドの相性は、もう抜群としか言いようがありません。
ここまでバランス感として完璧な腕時計があったのかと腕を見る度に思います。笑
このあたりは好みの部分も多いと思いますが、とにかく収まりがいいんですよね。
手巻きは面倒くさい?
まず初代アガリの時計条件からもっとも遠い位置にいるとも言える「手巻き」の部分。
毎日決まった時間に決まった程度のゼンマイを巻くことが推奨されています。
ジャガールクルトの機械式自動巻き時計は、ゼンマイが完全に巻かさるとリューズが空転するという初心者には非常に嬉しい機能がついていました。
一方で手巻きモデルは巻き止まりのみ。
誤って巻き切ってしまったら・・・とも思ったのですが、意外とそこまでたどり着くこともなく。
ただしデュオの手巻きはちょっと面倒くさい点も。
全体としての機械式手巻きは気になるところはありません。
しかし、1点だけ気づいたデュオのみに感じる面倒くささがありました。
それは裏面のデイナイト表示。
モノフェイスのレベルソであれば表現する時間は12時間のみ。AMもPMも関係ありません。
一方でデュオフェイスの裏面は今昼なのか夜なのかを表すデイナイト表示がありますから、そこまで正確に時刻を合わせたいとなると、最大で23時間分近くリューズをクルクルと回す必要があります。
もっともスモールセコンドのある表面ではモノフェイスと同様なので、普段は気にしない!という人ならあまり重要なポイントではないと思います。
(毎日決まった時間に巻いてれば良いのでは?と思った人、かしこいですね!!)
厚さは気にならない
デュオ最大のハードル、それは10mmを越えるその厚さ。
とくにモノフェイスと比べてきたときに感じる分厚さ加減はかなりのお悩みポイントかと思います。
ですが、実際のところ10mm程度は世の中の薄型腕時計と同程度。
シャツにもすっきり収まる程度なので、シャツがどうこうよりとにかく薄いのが正義!という方でなければ、現実としてハードルにはなり得ないと思いました。(自分はめちゃくちゃ悩んでたので)
実際に裏面も使う?
レベルソデュオを検討するときに、気になるのは「実際に裏面を使うのか?」という点もあると思います。
いわゆるTHEレベルソの表側文字盤の完成度が高すぎるので、その危険性は非常に強い。
しかし安心してください。
私はもう気分が変わる度にクルクルと文字盤を反転させて楽しんでいます。
機構的にもそこまで摩耗を気にするものではありません。
そしてデュオであれば、あえて文字盤を早めにひっくり返しておく必要性もあったりします。
裏面は蓄光。だけど…
裏面の白い部分はルミノバ蓄光となっており、夜間でも視認性が・・・
と言いたいところなのですが、発光ではなく蓄光なので日中から太陽などの光に当てておかないと夜にクルッと変えてもあまり光りません。
昼は仕事で夜にレセプションパーティー…なんていう日の場合は、夜に文字盤を変えるのではなく、日中から積極的に裏面にしておく必要があります。(考えればわかるのですが盲点でした笑)
スモールセコンド機能が地味に良い
個人的にオススメしたい機能のひとつがスモールセコンドです。
要するに小さな秒針がついているということなんですが、これがまた「時計が動いている感」を感じれていいんですよね。
ご存知の方も多いとは思いますが、クォーツ時計と機械式時計の秒針の動きは明確に異なります。
クォーツ時計は秒を刻むように動く一方で、機械式時計ではより細かい距離で動くという特徴があります。
レベルソスモールセコンドの場合は、その秒針が小さいことからもはや「滑らかに秒針が動く」ように見えるんです。これが個人的にめちゃくちゃ気に入ったポイントで、スモセコタイプにして良かったなと改めて思った次第。
クイックリリース機能は最高
最近のジャガールクルトでは大定番のクイックリリース機能。
腕時計ベルトを気分やシチュエーションによってサクッと変えることができるファッショニスタには必須機能です。
私はまったくもってファッショニスタではありませんが、革靴が大好き過ぎるので、その日履いている革靴にない色味があるとちょっとムズムズしてしまいます。
メタル製だとそういった心配はないのですが、やはり「腕時計+革ベルト」というのはひとつの憧れのようなもの、革ベルトで楽しみたい気持ちはクイックリリースが解決してくれる。そんな感じですね。
(黒いレザーストラップに変えると一気に表情が変わる)
ブラウンストラップ×ブラウンベルト
さっそくファリアーノコレクションのダークブラウンストラップとベルトカラーを合わせてみました。
どうでしょう、なんだかいつもより上品な雰囲気になった気がしますね。笑
(FAB5のタン・フランスが紹介していた「ベルト部分だけポロの裾を入れる」ファッションテク)
レベルソをまとめる
ということで本記事では手巻き時計の超名作「ジャガールクルトのレベルソ・デュオ・ミディアム・スモールセコンド」をご紹介しました。
腕にフィットし、ギミックもハマり、そして永年所有したいと思える理由と歴史を兼ね備えたタイムピース。
今回こそ、アガリの時計を見つけれた気がします。
- 唯一無二の反転可能ケース
- レベルソはデュオでも厚さは事実上薄め
- 男心をくすぐる1本で腕時計2本分のギミック
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