雨でも雪でも安心して使えるオイルドレザーですが、そのケアアイテムは本当に多種多様。
レッドウィングなどのワークブーツであればミンクオイルでしょうし、パラブーツのリスレザーシューズなら純正グリース、他のブーツメーカーでも様々なオイルドレザー用ケアアイテムを販売しています。
そんなオイルドレザー用ケアアイテムの世界ですが、雪が降る北国にピッタリなオイルドレザー用ケアアイテムがあるのをご存知でしょうか?
それが北海道札幌市の靴修理・靴磨き・オーダー靴・ソール張り替え専門店ASHIDOで教えてもらった「コロニル アクティブレザーワックス」です。
今回はドレスシューズ界隈だとちょっと珍しいこのレザーワックスの使用レポートをご紹介したいと思います。
コロニルについて
コロニル(Collonil)は、1909年にドイツのベルリンで生まれたワールドクラスのレザーケアブランドです。
レザーであれば、革靴、ブーツ、スニーカーやブーツ。他にもテキスタイルやアウトドア用のヘビーユース用のレザーケアグッズなども幅広く展開しています。
当ブログでも創業年である1909をシリーズ名にした最上級ライン1909シュプリームデラックスの製品はレザークリームのみならず、防水スプレーとなるプロテクトスプレーも大活躍しています。
ドレスシューズ向けシリーズ(1909シュプリームなど)
当ブログでも激PUSHしているのがコロニルの最上級ライン1909を冠するシュプリームクリームデラックスです。
皮革への浸透性に優れるのはもちろんのこと、シダーウッドオイルによる爽やかな香り。
防水スプレーに良く使われるフッ化炭素を靴クリームに入れてしまうという大胆さ。
伸びやすさも随一ということで本当に使いやすいレザークリームです。
スニーカー向けシリーズ
コロニルはスニーカー向けのクリーナーシリーズも充実しています。
そのなかでもっとも私が「おおっ!」と思ったのが、このミッドソールクリーナーです。
大抵のスニーカークリーナーはアッパーかアウトソールに特化しているのに対して、その間に挟まるミッドソールだけをターゲットにしたクリーナーというのは他では見たことがありません。
ACTIVE LEATHER WAXについて
コロニル(Collonil)アクティブレザーワックスは、ヒマラヤ登山隊の伝統を受け継ぐというコンセプトのあるシューケアアイテムです。
使える皮革素材は、スムースレザー、オイルドレザー、オイルヌバック。
素材はちょっと珍しいオリーブオイル。もちろんワックス成分も配合されています。
さらに、なんと-15℃の低温環境でもワックスが凍結しないことがテスト済み。
使用対象は登山靴向けという、まさにヘビーユース専用の保革・防水ワックスとなります。
アクティブレザーワックスの使い方
それではさっそくコロニルのアクティブレザーワックスを使っていきたいと思います。
大きさは男性の手のひらサイズ、容量は75mlですから、とりあえず買っておいても邪魔にならないサイズ感。
1.ブラシでゴミ・ホコリを取り除く
まずはシューケアの基本、ブラッシングです。
靴やブーツについているホコリなどを払い落とします。
これはクリーム塗布時に小石などを引っかけて傷がつかないようにするという点と、そもそもホコリと一緒にクリームを塗り込むと表面で固まったりして皮革に良くない影響を与えるからです。
2.アクティブレザーワックスを塗り込み、乾燥させる
革靴やブーツの表面を綺麗にしたら、いよいよACTIVE LEATHER WAXを塗り込みます。
香りはやや甘めですが、まったく嫌な気持ちにならない程度。
手に取ったときの感触はしっかりしていますが、指の体温でサラッと溶けていきます。
塗り込んだ箇所がわかりやすいくらい浸み込んでいくので、オイルドレザーや明るい色合いのアッパーレザーだとシミに見える箇所が出てくると思います。
結構強めの汚れ落とし効果もあり。
ちなみに革靴に使った場合は、結構な強さの汚れ落とし効果がありました。
これはネル生地で2回ほど塗り込んだときの状態です。
あまり力を入れてこすり上げると色抜けしてしまうかもしれません。
(元々、アウトドア用なのでそこまで色抜け防止という観点もないと思われます)
3.ブラッシングして仕上げる
最後はブラッシングして仕上げるだけ。
1つだけ注意点があります。それはオイルドレザー専用のブラシを使うこと。
かなりオイリーになったアッパーレザーの表面にブラッシングするので毛先が一気にオイル感強めになりますよ。
ちなみに私はレッドウィング純正のブラシをオイルドレザー専用に使ってます。安価ですし、ブラシ毛はやや太いのにそこまで硬くないため、表面が柔らかいオイルドレザーにピッタリなんです。
皮革がめちゃくちゃ柔らかくなる!
ちなみに余談ですが、コロニルのアクティブレザーワックスを使うと間違いなくアッパーレザーが柔らかくなります。
ミンクオイルなどよりも明確に柔らかくなるので、ちょっと固めの雰囲気が好きな人は注意。
ビフォーアフター
Collonil Activ Leather WAXのビフォーアフターです。
まずはオイルレザーのドレスブーツ代表PARABOOTのリスレザーです。
右側がクレム1925などのツヤが出る靴クリームで磨いて何回か履いたもの。
左が今回のアクティブレザーワックス使用後です。
明らかにツヤ感がなくなり、オイルにより色合いが濃い目になりました。
ドレスな仕上げが好みの人には合いませんが、マットな質感とヘビーに使いたい人には良い感じの仕上がりとなります。
次にレッドウィングのブラックフェザーストーンに使ったもの。
右がミンクオイルやナチュラルレザーコンディショナーを使って何回か履いたもの。
左がアクティブレザーワックスです。
こちらも先ほど同様にツヤがかなり控えめになりました。また、かなり柔らかくなりました。
保革・防水効果は?
アクティブレザーワックスを塗るとマットな質感になり、皮革が柔らかくなることはわかりました。
さて、登山用レザーブーツ向けに作られた保革・防水効果はどうでしょうか?
レッドウィング ブラックフェザーストーン:相性かなり良し!
レッドウィングのブラックフェザーストーン。
表面が固めに仕上がったオイルドレザーです。
履き始めは本当に固いですが、履けば履くほど足に馴染んでいくのが特徴。
結果は、防水効果も足馴染み効果もアクティブレザーワックスがかなり優秀な結果となりました。
ミンクオイルなどに比べると水滴すらアッパー表面に残りません。
元々少し硬めのレザーも柔らかくなって履きやすくなりますから、REDWINGとアクティブレザーワックスの相性はかなり良いと言わざるを得ませんね!
パラブーツ リスレザー:相性普通
一方でそこまで突出した結果にならなかったのがパラブーツのオイルドレザー、リスレザーです。
元々柔らかめの仕上がりで、「水を弾く」というよりも「水に強い」というような皮革素材。
アクティブレザーワックスを使うとツヤはかなり控えめで、防水効果は純正グリースやレザークリームとさほど変わらないという結果となりました。
リスレザーの履き皺部分はどんなに防水施工しても水染みなどができやすい傾向があるのですが、アクティブレザーワックスを持ってしても、その結果はあまり変わらずといったところ。
アクティブレザーワックスのまとめ
ということで本ブログ記事ではコロニルのアクティブレザーワックスをご紹介しました。
登山用レザーブーツ向けに作られたヘビーユースなレザーワックスは雨や雪の過酷な土地で大活躍してくれること間違いなし。
香りも軽く、伸びもよく、なによりマイナス15でも凍結しないワックス、ぜひ一度お試ししては?
- ワールドクラスのレザーケアメーカーがアウトドア用に作った防水ワックス
- ツヤ感控えめ仕上がりが好きで、シューケアグッズをなるべく絞りたい人にはピッタリ。
- 雪国のシューラバーなら一つは持ってても損はしない!
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