革靴のラバーソールの種類をまとめてみた【違いと評価】

伝統的な革靴はすべてが革で出来ています。

アッパーと呼ばれる甲革はもちろん、足が当たるライニングやヒールの積み上げ、そしてソールも革で出来ています。

しかし日本の高温多湿な気候では、革で出来た底「レザーソール」はなかなか使いづらいものです。

そんなこともあって我々日本人が手に取るのがラバーソールではないでしょうか。

しかしラバーソールにも本当に多くの種類があります。

今回は私の経験や知識を基に市場で出回っている大体のラバーソールについてご紹介したいと思います。


ダイナイトソール

まずはこちらのダイナイトソールです。

まさにラバーソールを代表するソールといっても過言ではありません。

本格靴のラバーソール仕様といったらほとんどがダイナイトソールでしょう。

ダイナイトソールの特徴

雨や雪道でも踏破できる超万能なドレスソール。

レーダーチャートをイメージすると全方向で優良といったところ。

その分飛びぬけた性能がある訳ではありません。最高にドレッシーとはなりませんし、最悪な路面状況にしっかり対応できるかというと疑問が残ります。

しかし極端な場面さえ除けばどんな場所でも安心できるソール、それがダイナイトソールだと思います。

修理にはオールソールが必要です。

ダイナイトソールの評価

ドレス感:★★★★☆

悪路対応:★★★★☆

柔らかさ:★★★☆☆

修理対応:★★★☆☆

リッジウェイソール

J.M.Westonのゴルフやパラブーツなどフランス製の革靴によく採用されているのがこのリッジウェイソールです。

ダイナイトソールよりややカジュアル感が強くなるイメージでしょうか。

リッジウェイソールの特徴

伝統的なラバーソールで一番雪道に強いのは

その回答はリッジウェイソール以外あり得ません。革靴好きの道民として断言します。笑

やはり溝があることが大きいようで雪面でズルリと滑ることはダイナイトソールに比べて圧倒的に少ないです。

ちなみにツルツルのアイスバーンはどのソールもどうしようもないです。

リッジウェイソールの評価

ドレス感:★★★☆☆

悪路対応:★★★★★

柔らかさ:★★★★☆

修理対応:★★★☆☆


コマンドソール

その名の通り、もともとは軍用から生まれたと言われているソールです。

ティンバーランドやホワイツなどで採用されるまさにブーツのために生まれたソールと言っても過言ではありません。

コマンドソールの特徴

なんといっても中心部から外側に放射線状に広がるマッシブなソールパターン、そしてそれを支える分厚さがコマンドソールの特徴です。

山、川、街とどんなところでもガンガンいけるのがコマンドソールの良いところ。

見た目はかなりゴツくなることから、ドレス感のほうはゼロに近くなります。

コマンドソールの評価

ドレス感:★☆☆☆☆

悪路対応:★★★★★

柔らかさ:★★★★☆

修理対応:★★★☆☆


ハーフラバー

革靴を長持ちさせるのに一番多くの人が取る選択肢がこちらのハーフラバーでしょう。

革靴を一番コスパよく持たせたいならこの選択肢しかありえません。

レザーソールにハーフラバーを貼りつける。ラバーが削れたら新しく張り替える。

アッパーに寿命がこない限りこれを繰り返すだけで半永久的に靴が使えます。

ハーフラバーの特徴

レザーソールに滑りづらさが追加されて非常に歩きやすくなるのが特徴の一つでしょう。

一方でデメリットとというほどでもありませんがハーフラバーを貼ると靴の返りがわるくなります。ソールを構成する層が単純に1層増えるのですから仕方がありませんね。

シングルソールにハーフラバーを貼ったならば、厚さにもよりますがダブルソールになるようなものですから。

ハーフラバーの評価

ドレス感:★★★★★

悪路対応:★★☆☆☆

柔らかさ:★★☆☆☆

修理対応:★★★★★


薄めのラバーソール

チャーチのダイヤモンドソールやエドワードグリーンのR1ソールなど、ダイナイトソールをさらに薄くしドレス要素を限りなく追及したソールです。

履いたときの見た目はレザーのシングルソールと変わりありません。

薄めのラバーソールの特徴

ハーフラバーと異なり、メーカーが意図した履き心地をそのまま楽しめるのはひとつの特徴だと言えます。(靴を改造しない訳ですから)

ダイナイトソールと比べるとソール自体がやや薄くなる点、そしてヒールはレザーのままが多いことから、良い意味で華奢な印象が演出できるメリットもあります。

薄めのラバーソールの評価

ドレス感:★★★★★

悪路対応:★★★☆☆

柔らかさ:★★☆☆☆

修理対応:★★★☆☆

クレープソール

ここ最近目を付けているのがこのクレープソールです。

生ゴムの板をソールの形に成形してウェルトと縫い合わせたミッドソールに圧着します。

以前はクラークスのデザートブーツや、オールデンのブーツ専用といった様子でしたが、最近は本格的なドレスシューズのソールとして採用され始めています。

クレープソールの特徴

なんといっても生ゴムならでは適度な弾力による心地よい歩行感でしょう。

気を付けなければいけないのは高温になり過ぎたアスファルトくらい。あとは他のゴム素材に比べて硬化が早いのも少し気になるところです。

修理は圧着しているのでひたすら張り替えるだけでOK。ウェルトが消耗しづらいというメリットもあります。

クレープソールの評価

ドレス感:★★★☆☆

悪路対応:★★★☆☆

柔らかさ:★★★★★

修理対応:★★★★☆

一体成型型のラバーソール(パラブーツ系)

主にパラブーツで採用されているヒール一体成型タイプのラバーソール。

クレープソールと構造的には同じものとなっており、ウェストに縫い合わせたミッドソールに一体成型したソールを圧着しています。

ゴムを成形して製造することから多種多様なソールパターンが存在します。

一体成型型のラバーソールの特徴

中物のコルクの代わりに空気の層を入れ込んだソールパターンになっておりスニーカーに近い歩きやすさが特徴的。

ほとんどのソールパターンが悪路に強いデザインとなっており、アッパーも強靭なものが採用されていることが多いことからまさに天気が悪い時に選びたいソールでしょう。

基本的に自社ソールのため、修理は純正修理のみとなることが多いです。

一体成型型のラバーソールの評価

ドレス感:★★☆☆☆

悪路対応:★★★★☆

柔らかさ:★★★★★

修理対応:★★★☆☆

圧着タイプのラバーソール

 

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手に取りやすい価格の革靴では底にラバーソールを圧着したタイプも多いです。

いわゆるセメント製法と呼ばれる製造方法で作られた靴で、本革で安価な靴はほとんどがこのセメント製法と考えて良いでしょう。

このタイプには多種多様なソールが用意されています。

軽さを追求したり、氷面で滑らないようガラス繊維を混ぜたり、はたまた中に空気を入れてクッション性を高めたりといったものです。

その反面、街の修理屋さんで修理ができないものもあるため、自然と履きつぶしていく人も多いと思います。

革靴のラバーソールまとめ

今回は革靴のラバーソールについてまとめてみました。

改めて整理してみると本当に多様なソールがあるんだなあとちょっと自分でもビックリしています。(笑)

こんなにも多くのラバーソールがあると自分のニーズにあったソールがどれか判断するのはなかなか難しいことと思います。

この記事を読んでいただいた方の今後の革靴選びの一助になれば幸いです。