ここ最近、SNS広告でよく見るのが「歯科矯正を諦めて欲しくない。そんな想いがこもった2万円からのキレイライン矯正」という格安歯科矯正キレイラインの広告です。
実は以前から自分の歯並びをちょっと気にしていた部分があったのですが、一般的なタイプだと100万円近くの費用がかかってしまうのと、この年齢で矯正かぁ・・・という気持ちもあってあまり気にしないことにしていました。
しかし、先日勤務環境が変わることになった結果、先述したキレイラインに対応した歯科医院が近所にある!ということがわかりました。
近所にあるし安くできるならやってみようかな?とまんまとキレイラインの広告にキレイに引っかかり(笑)すぐさま予約を入れたのでした。
キレイラインとは、格安の理由
さて、ここでキレイラインについて簡単にご紹介したいと思います。
キレイラインとは2017年からスタートしたマウスピースを使った歯列矯正です。
「歯科矯正を諦める人を減らしたい」そんな想いから始まったそうです。
極限まで歯科医の粗利を削ることで、歯科矯正をより身近なものにした日本の歯科矯正界の革命児といっても過言ではないようで。
ちなみにマウスピース矯正はすでに他メーカーも展開しているのですが、唯一の日本製なのがポイント。
キレイラインの予約は超簡単。
出典:https://kireilign.com/
キレイラインの予約はとっても簡単です。
専用サイトからお近くの歯科医院を選び、空いている時間を選ぶだけ。
登録した連絡先に2週間前や1週間前といったタイミングでリマインダーSMSを飛ばしてくれるのも嬉しい!
キレイラインの初回の流れ
キレイラインの初回の流れってどんな感じなんだろう?
そう気になる人は多いと思います。
本記事では30代男子が実際に体験した流れをご紹介したいと思います。
ちなみに先に流れをご紹介するとこんな感じでした。
- レントゲン撮影
- 歯のスキャン
- 噛み合わせのチェック
- キレイラインの概要説明
- 歯科医による歯の大きさ測定とそれを踏まえた予定回数の説明
- 契約の話
- 口腔内の撮影
1.レントゲン撮影
まずは一般的なレントゲン撮影。
顎を機器に乗せて頭を固定して360度から撮影するタイプです。
2.歯のスキャン
ここからがキレイライン独自の流れとなります。
ボールペンのような大きさの器具を使って、口腔内をスキャンしていきます。
下顎から始まり、上顎まで。
歯列が乱れているところはかなり念入りにスキャンされます。
3.噛み合わせのチェック
噛み合わせのチェックは一般的なタイプ。
専用のペーパーを指示に従いながら噛みます。
(もうひとつ噛み合わせチェックがあったと思いますが忘れました)
4.キレイラインの概要説明
先述しましたが、キレイラインはいわゆるマウスピース矯正というカテゴリになります。
私もそうですが、一般的な歯列矯正のイメージはワイヤーを歯に装着して…費用がとっても高くて…矯正中の女の子は大抵(なぜか)いじめられていて…大人になって大変素敵な女性になっているというイメージが多い人はそんなに多くはないと思いますが、要するにワイヤーを使わない歯列矯正です。
やわらかいマウスピースと固いマウスピースを交互に数週間ずつ使って歯列を矯正してゆきます。奥歯を動かさない代わりに、拡大床といって上下の顎を拡大する器具も必要に応じて使用します。
- 柔らかいマウスピース
- 硬いマウスピース
- 拡大床
基本的にはこの3つの器具を使って、歯の並びを整えていく。それがキレイラインです。
費用の話とかもう少し詳しい話は後述しますが、ここではそういった概要の説明と3Dモデルを使ったビフォーアフターを見せてもらえます。
ここ、結構感動します。笑
5.歯科医による歯の大きさ測定と予定回数の説明
そしてこのフェーズで、ちょっとがっかりします。
ここでは歯科助手ではなく、歯科医によりキレイラインの対象となる前方の歯の大きさを測った後、それを反映して3Dモデルを見ながら、実際に必要な回数などを詳細に説明してもらえます。
しかし、ここで画面をよく見ると…明らかにさっきみたときより、アフターの歯列が歪んでいるです。
そのあたりを踏まえていくつか質問してみると
- 歯の大きさを反映したシミュレーション結果となる(こちらのほうがより現実的な未来)
- キレイラインでは奥歯を動かさないのでこういったイメージとなる
- ”最低でも”10回以上のマウスピース交換が必要となる
といった感じでした。
なるほどなるほど?
6.契約の話
そしてここからは契約の話になります。
2万円からの歯科矯正は一体全体どんな料金体系なのか?
結論から言うと「2万円では矯正できません。」
まずは下記の料金表を見てみてください。すべて税別です。
都度払い
- 1回につき4万円
- 初回のみ2万円
追加セット料金
- 3回分 11.5万円
- 6回分 22万円
- 9回分 32万円
初回セット料金
- 4回分 13万円 ホワイトニング剤×1
- 7回分 23万円 ホワイトニング剤×2
- 10回分 33万円 ホワイトニング剤×3
拡大床
- 上下顎 8万円(1回のみ)
リテーナー
- 片顎 1~3万円
まず必ず費用が発生するのが初回のマウスピースです。
ソフト+ハードが1セット(1回)となり、通常価格4万円のところが2万円となっています。
これが「2万円からの歯科矯正」のカラクリです。
確かに本当に軽微な状態の方ならこれで済むのでしょうが、実際対象となるのはもともとかなりキレイな歯並びの人がさらにキレイにしたいときくらいでしょう。
顎が小さいため歯列が乱れている場合は、拡大床という器具も使用します。
この拡大床がつくと+8万円近くになってしまいます。
また、理想とする歯並びになった後は、歯列を固定するリテーナーと呼ばれるものをさらに1年以上装着します。これも片顎1〜3万円追加となります。
私の場合は「最低10回」が予想されるのでパターンとして下記です。
- とりあえず初回を2万円で済ませて、都度4万円払っていくパターン
- 初回4回セットにして、進捗が悪ければ追加セットを購入していくパターン
- はじめから初回10回セットにして1番安く済ませるパターン
これらに拡大床とリテーナー分を追加する形となります。
コースの組み合わせを選んだら、契約に進みます。
7.口腔内の撮影
契約書に記入が終わったら、そのまま口腔内の詳細な撮影が始まります。
これが意外ときつくて、口を大きく広げる器具を使いながらあらゆる角度から撮影していきます。
初日はこれで終了となり、約3週間後に1回目のマウスピースが出来上がり、矯正スタートとなります。
※拡大床は2回目からスタート
30代男子は初回10回コースを選択
私は結局、もっとも費用対効果の高い初回10回コース+拡大床で契約しました。
最低10回と言われていましたし、ホワイトニング剤もたくさんついていきます。
費用的には約45万円ですから、一般的な矯正に比べて半額以下。
矯正期間は拡大床を使うので約1年1ヶ月。
このときは「完璧だ!」と自分の判断を疑うことはまったくありませんでした。笑
客層は若い女性が多め
ちなみに客層ですが、明らかに若い女性が多めでした。
男性は私以外には一人くらい(彼も20代と思われます)くらいでした。
これまでの常識を覆す「値段が手頃な矯正」ですから、口元が気になっていた方はやっぱり足を運んでしまうようですね。(もちろん私もその一人)
キレイラインの優れているところ
さて、ここまででキレイラインの初回の流れが大体わかったと思いますが、キレイライン矯正の気になったところをおさらいします。
- マウスピース矯正なので、ワイヤー型に比べて見た目が良い
- 軽度の矯正であればあるほど、低価格で済む
- 自分の満足したところでペナルティなくやめられる
キレイラインの気になるところ(マウスピース矯正の弱点)
逆に気になった点も挙げてみます。
- マウスピース装着時はサ行とタ行は喋りづらくなる(毎日20時間装着)
- 奥歯を動かせないので、拡大床というパーツをマウスピースに追加装着する必要があるケースがある。
- また、拡大床装着時ははほぼ喋れない(毎日8時間装着)
- 前歯の歯並びを整えることを目的としているため、全体の噛み合わせの調整はあまり期待できない
だけどやっぱり解約した理由は?
自宅に帰って妻と色々話したり、インターネットで「キレイライン 終了」などのキーワードで検索していると、徐々に自分が想像している矯正とはちょっと相性が悪いかもしれないという思いがふつふつと湧いてきました。
というのも、とくに気になる点が3点出てきたのです。
- 歯科医説明で確認したシミュレーション画像を見る限り、奥歯も動かさないと気になっている歯がどうにもならない雰囲気がある
- 自分のライフスタイルの中でマウスピース装着だけでも大きな変化なのに、ほとんど喋れなくなる拡大床も併用して生活できるのか自信がなくなった
- よく調べてみると拡大床を装着せず、なおかつ奥歯も動かせるマウスピース矯正があった(もちろん費用は高くなる)
そんな訳でキレイライン、翌日に解約してしまいました。(あぁ…)
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