オールデンとコードバンは雪と雨が厳禁
オールデンに限らず コードバンを使用している靴は雪と雨が厳禁というのが靴大好き会の常識です。
私もそうですが、靴を履くために天気予報をチェックします。
天気予報をチェックしてから靴を選ぶのではありません。
今日はコードバンのALDENが履きたい!天気予報を見よう!雨か、、、それなら他の靴にしよう。というのはオールデンをお持ちのみなさんなら誰しもが経験あることではないでしょうか。
そして、誰しもが経験のない事。
それが雪と雨にさらされたオールデンをケアすることだと思います。
今回、イギリスロンドン旅行に愛する(?)オールデン54332を連れて行った私。
旅先のロンドンでは大活躍してくれましたが、イギリス特有の雨、そして北海道に戻ってきたときの雪には抗うことができませんでした・・・。
そう、私のオールデンは雨と雪まみれになってしまいました。
その旅を共にしたオールデンがこちらです!!
雪と雨に晒されたオールデン54332(コードバンのV-TIP)
まずは全体像。とりあえずくたびれています。
つま先は雨の跡と擦れ後で大変なことになっています。とくに右足の雨の跡はなかなかです。
歩き方が悪いのでしょう。かかとの内側には自らの靴で作った擦り傷が大量にあります。
凄まじい状況の右足。雨の跡だらけ、擦り傷も大きなのが二つ付きました。
コバもなかなかの色落ち具合でみっともありません。
STEP1 シューレースを取り、シューツリーを装着する
この状態からスタートです。
まずはシューレースを取り除きます。
シューレースを取ったら、オールデン純正のシューツリーを装着します。
STEP2 サフィールの馬毛ブラシで靴全体のほこりを取る
サフィールの大型馬毛ブラシで靴全体についたほこりと汚れを落としていきます。
ブラシを指先で軽く持ち、力を入れないで軽くサッサッとブラッシングします。
ちょっとだけマシになりました。
STEP3 モゥブレイのステインリムーバーで汚れを落とす
モブゥレイのステインリムーバーをたっぷりとTシャツの切れ端に垂らします。
表面をなでるように布を滑らせ、コードバンの表面についた汚れを取っていきます。
だいぶ汚れが取れました。思ったよりダップリつけるのがコツです。しかし決して力を入れてゴシゴシしてはいけません。優しく拭います。
モゥブレイのステインリムーバーで汚れを落とした状態です。
STEP4 アビーレザースティックで傷や毛羽立ちを寝かせる
オールデンラバーにはお馴染みのアビーレザースティック。
このレザースティックを使い、擦り傷や毛羽立ち部分を強く押し込んでいきます。
STEP5 ベネチアンクリームで栄養補給
仕上げはベネチアンクリームです。オールデンにコードバンを供給しているタンナー「ホーウィン社」も使用しているというほぼ公式?のクリームです。
置いておくとすぐに分離するため、使用する前によく振ります。
私はちょっと大目につけています。昔、Youtubeでアメリカの靴磨き動画を見た際の量を参考にしています。※余談ですがその動画ではアビーレザースティックの代わりに鹿の骨(ディアボーン)を使用していました。
馬毛ブラシで磨いていきます。
かなり光沢が出てきました。傷や雨跡もほとんど消えています。
STEP6 オールデン純正ペーストワックスで仕上げ
オールデンに相性の良いワックスやクリームは有名なKIWIパレードグロスを始めとして、様々なものがありますが、私自身はオールデン公式のペーストワックスが一番好きです。
香りや伸び、磨いた後の光沢の程度など総合的に一番のお気に入りです。
使い方は他のワックスと同じです。薄く塗ったら乾かします。
表面が乾いたらそのまま馬毛ブラシでブラッシング。軽めに何回も何回もこすります。
最後は愛用のペダックのレザーグローブでさらに磨きます。靴を包むように何回も何回も。やはり力は一切入れないことがコツです。
STEP7 コバもしっかりと手入れ
すっかり忘れていましたが、長旅のせいでコバもすっかり汚くなっていました。コバインキを使い、コバを手入れします。
コバインキを塗布し、乾燥してからなんでもいいので同色のワックスで磨きあげます。
これはコバインキが水溶性のため、油性のワックスで蓋をするイメージになります。
コバ部分も綺麗に仕上がりました。
ケア後の雪と雨に晒されたオールデン54332(コードバンのV-TIP)
どうでしょう、だいぶキレイになったと思います。
気になっていた踵内側のこすれ傷もほぼなくなりました。
とても酷かった右足側。大量についていた雨の跡やこすれ傷も消えました。
そもそものコードバン層がガタガタなのは目をつぶってください。
シューケア前後の比較
シューケア前後のオールデンを並べてみましょう。苦労のかいはあったのでしょうか?
実施したシューケア
- シューレースを取り、シューツリーを装着する
- 馬毛ブラシでほこりを落とす
- ステインリムーバーで汚れを落とす
- アビーレザースティックで毛羽立ちを押さえる
- ベネチアンクリームで栄養補給
- オールデン純正ワックスで仕上げ
- コバの手入れ
Before
After
雨と雪に晒されたコードバンもシューケアで復活できます。
と、いうことでコードバンは雨と雪にあたってもある程度までは元の状態に戻せることがわかりました。
元の値段が値段なのでガシガシ履ける!とまでは行けませんが、ブラックやバーガンディなどの暗い色であれば多少はどうにでもなりそうです。
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