最高級の靴クリームとして有名なサフィールノワールのクレム1925。
ありとあらゆるデパートやシューケアショップで取り扱われる大定番です。
発売から年数も経ち、一般的な、いや大抵の革靴の色味をカバーするカラーバリエーションが揃っていました。
しかし、未だに毎年新色を出しているのがこのクレム1925のすごいところ。
今回は、今年の新色の1つとなる「ライトヘーゼルナッツカラー」をレビューしていきたいと思います。
サフィールノワール クレム1925について
サフィールノワールは靴磨き業界では知らない人がいないほどの超メジャーブランドです。
生産はフランス、レシピもフランス製、そして何よりユニークなのが食べても問題無いと言われているほどの自然由来の成分で出来ていること。
そしてもっとも特徴的なのは「水を一切使用していない油性クリーム」だということ。
このSaphir noir creme1925が出る前は靴クリームはいわゆる乳化性クリームと呼ばれており、水と油の両方を使ったクリームです。
一方で油性クリームはその名のとおり、一切水分を使っていない。
けれどもクレム1925は乳化性クリームより柔らかくて伸びやすい。さらにはツヤも強い。
そんな訳でこのクレム1925は、まさに靴磨き業界の一世を風靡するほど一気にメジャーな存在となった経緯があります。
色が似ているブラウンとライトヘーゼルナッツの違い
サフィールノワール クレム1925油性クリームのブラウンとライトヘーゼルナッツを並べてみました。
カラーバリエーションは年々増加しており、今では全24色の色展開があります。
サンダルウッドカラーのポリッシュドバインダーに一番近そうな色合いとして、ブラウンやコニャックなどがありますが、ブラウンは濃すぎ、コニャックはちょっとオレンジすぎかなと思いました。
ライトヘーゼルナッツはかなり近いですが、気持ち明るめかなと思います。
間違って塗ってもすぐに取れる
ちなみにこのクレム1925、シミになりやすい靴クリームという特徴がよく言われるところですが、チャーチのポリッシュドバインダーであれば、すぐにふき取れば問題ありませんね。
(やっぱりブラウンは合わなかった)
でもネル生地で拭き取ればこの通り!サクッと見えなくなりました。
実際にクレム1925ライトヘーゼルナッツで靴を磨いてみる
久しぶりの靴磨き記事ですが、いつの時代も靴磨きの原則は変わりません。
下記は基本の5ステップとでもいいましょうか。
- 革靴のチリやゴミを落とす
- クレム1925を指で塗り込む
- 5分間浸透させる(待つ)
- 靴ブラシでブラッシングし、余計なクリームを除去する
- やわらかいネル生地でポリッシングして仕上げ
(汚れがついてたり、何度も靴クリームを塗り込んである靴は1と2の間にもう一工程入りますね。)
1.革靴のチリやゴミを落とす
まずは基本のキ。ブラッシングです。
革靴についたチリやホコリを事前に柔らかい馬毛ブラシで取り除きましょう。
もし、チリやホコリ、あるいは小石などが残っていた場合、後続の工程でアッパーレザーに思わぬダメージを与えてしまう可能性がありますので、決しておざなりにしないことが重要です。
ちなみに私はサフィールグランドホースブラシを愛用しています。
女性用の靴くらい大きいので一気にブラッシングできる点がとっても便利。
2.クレム1925を指で塗り込む
サフィールグランドホースブラシで革靴のアッパー上からチリやホコリを取り除いたら、次はいよいよサフィールノワールクレム1925、ライトヘーゼルナッツを塗り込んでいきます。
よく擦り傷が付きがちなカカト周りはしっかりと塗り込んでガードしたいところ。
サンダルウッドカラーのポリッシュドバインダーに塗り込んでもまったく違和感がない。
クレム1925 ライトヘーゼルナッツ×サンダルウッドカラーのポリッシュドバインダーは相性良いですね~。よかったよかった!
試し履きで明らかになった履き皺箇所にはしっかりと塗り込んでおきます。
アッパーも柔らかくなって割れづらくなりますし、なにより足馴染みも良くなりますから。
飾り穴、パーフォレーションからクリームを取り除く
ところで、靴磨きやシューケアをしている際に、靴クリームが革靴の飾り穴(パーフォレーション)に入ってしまったことってありませんか?
でも安心してください。
靴ブラシの先端でポンポンッと少し叩いてやればすぐに取り除くことができますよ。
3.5分間浸透させる(待つ)
Saphir noir creme1925は塗り込んだ後に5分間待つのが正しい使用手順となります。
皮革表面に塗り込まれた靴クリームがじっくりとコラーゲン繊維に浸透していく…。
そんな時間なんだと思います。
人間と同じように、靴にもリラックスさせてあげることで、永い間履ける相棒として育っていくのかもしれない。
的なことを考えててもいいし、まあスマホいじってても良いんじゃないでしょうか。
ほら、フランス語で説明が書いてあるからわかりますよね?(読めないけどなんとなくわかるやつ)
4.靴ブラシでブラッシングし、余計なクリームを除去する
5分間待ち終わったら、いよいよブラッシングタイムです!
気が済むまでブラシをかけまくります。
指塗りにしろ、アプリ―ケーターブラシを使うにしろ、均一に靴クリームが塗れていることなんてのはありえないので、歯磨きのごとくしっかりとブラッシングすることは重要です。
何より楽しい。笑
5.やわらかいネル生地でポリッシングして仕上げ
最後は柔らかいネル生地でポリッシング。
靴全体を優しく、丁寧に、そして素早く磨き込むのがコツ。
どんどん美しくなっていく相棒に心が躍ります。
クレム1925は食べられるほどの自然由来成分だけで出来ているにも拘わらず、本当にツヤが出るので使っていて楽しい靴クリームなんですよね。
ちなみに私がいっつも使っているネル生地は下記。
いっぱい入っててガンガン使えるのがお気に入りポイント。
ビフォーアフター
磨き終わったサンダルウッドカラーのポリッシュドバインダーのバーウッド。
ツヤが出たというより、全体的にツルツルになりました。
そこまで労力がかかってない割りにこの光り方が相変わらずすごいなと思うところ。
表面のツヤ感がありながらも、中にも適度なオイルが入り、しっとりとしたような出来上がり。
これはもうほぼ「水に強いウィスキーコードバン」では?などと戯言が頭をよぎります。
実はこの靴クリーム、英国シューメーカーのいくつかでもフィニッシング工程で使われているほどの名作だったりするので、この仕上がりは納得の一言。
まとめ
ということで本記事ではサフィールノワール クレム1925 ライトヘーゼルナッツを使ったシューシャインをご紹介しました。
天然成分だけで作られた世界最高級レベルの高級靴クリーム、やはりその実力は相変わらず素晴らしいなと思った次第。
お気に入りの靴を磨くシューシャインタイムにはできるだけ良いアイテムを使ったほうが良いのでは?と思うのは至極当然のこと。
ぜひぜひライトヘーゼルナッツに限らず、お気に入りの靴の色味にあったクレムを試してみてはいかがでしょうか。
- サンダルウッドカラーのポリッシュドバインダーにピッタリな靴クリーム!
- ナチュラルな素材でつくられた伸びが良い油性タイプ。
- 誰でも簡単にツヤ感が出る使いやすさ!
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