本格英国靴の最高峰はどこか?と言われると色々なシューメーカーの名があるでしょうが、名実ともに最高峰の名を冠するのはやはりJOHN LOBB(ジョンロブ)ではないでしょうか。
スタンダードラインの代表作となるストレートチップ『CITY2』で税込約18万円。誰しもがサラッと手に入れることはできない憧れのシューメーカーです。
そんなジョンロブの最上級ラインが『プレステージライン』と呼ばれるラインです。今回はそのプレステージラインにどんな靴があるのか。ちょっと調べてみました。
ジョンロブ(JOHN LOBB)とは
創業者となるジョン・ロブ氏が1858年にイギリスの植民地だったオーストラリアで成功した後、ロンドンはセントジェームスストリートで工房を設立しその歴史は始まりました。
1862年にはイギリスの万博で金賞を受賞、翌年から王室御用達としてロイヤルワラントを獲得しました。最上の品質の革を選び、その中でももっとも良い部位のみを用い、ステッチ1つの軽い解れも許さないその圧倒的なクオリティコントロールは他の追随を許しません。
1976年に世界最高峰のレザーメーカーでもあるエルメスグループがジョンロブに惚れ込み、パリ支店を職人ともどもエルメスに迎え入れてからは既成靴ラインはジョンロブパリとして、ビスポークラインはジョンロブロンドンとして今日まで本格靴業界を強力に牽引しています。
ジョンロブ プレステージラインとは
そんな名実ともにキングオブシューメーカーとも言えるジョンロブ(JOHN LOBB)の最上級ラインがプレステージライン(Prestige Line)です。
より贅沢な品質の革を使って世界最高のシューメーカーが出し惜しみせず作り上げる最高の既成靴(レディメイド)。最高品質の革でなければ成立しないデザイン、ビスポークの雰囲気を醸し出すベベルドウェスト、プレステージライン専用のレザーソール、さらには専用のシューツリーが付属してきます。
代表的なプレステージラインのモデル一覧
そんなプレステージラインの代表的なモデルを調べてみました。
一枚革で作られていたり、見た目の完成度が極まっていたりと靴に興味がある人ほどその仕様に驚くものばかりでした。
PHILLIP II(フィリップ2)
https://www.johnlobb.com/en_us/catalog/product/view/id/12948/s/configurable-42/category/3/
ジョンロブのビスポーク部門で最も人気の高いパンチドキャップトゥのデザインを採用したプレステージラインを代表する一足。シームレスバックや細かなパーフォレーションが美しい。ラストはいまのジョンロブを象徴する7000。シャープで上品なフォルムが特徴です。
個人的にどこか人生の節目で購入しようと決めている一足です。
CHAPEL(チャペル)
https://www.johnlobb.com/en_us/catalog/product/view/id/12927/s/configurable-18/category/3/
プレステージラインの双璧をなすモデルがチャペルです。このエレガントなダブルモンクシューズはたった1枚の革で作られています。一般的にこの面積の皮革を切り出すとどこかに必ずトラや傷などがあるものですが、ジョンロブが持つ最高品質の革だからこそ製造が可能となったまさに奇跡のモデルです。採用されているラスト8000はセミスクエアトゥのエレガントな細身のラストです。
SWYRE(スワイア)
https://www.johnlobb.com/ja_jp/catalog/product/view/id/23802/s/swyre/category/3/
チャペル(CHAPEL)のシングルモンクストラップバージョンがこちらのSWYREです。造りはもちろん、ストラップが足のラインに沿って斜めに配置されているのが特徴です。バックルは耐久性に優れ、強く輝き続けるパラジウムを採用しています。
MARLDON(モールドン)
https://www.johnlobb.com/en_us/538030l
ジョンロブをエピソードを知れば知るほど興味が出てしまうのがホールカットシューズではないでしょうか。最高品質の革の最上級の場所だけを切り出してつくられるホールカットシューズ。本当の革好きこそ選ぶべき一足なのかもしれません。
Keyne
https://www.johnlobb.com/en_us/keyne
高品質な革は良く光るだけでなく、良く足に馴染みます。フランスのJ.M.Westonが代表作となるシグニチャーローファーで証明していることですが、それをジョンロブでやるとどうなるのか?その答えがこのタッセルローファーではないでしょうか。
世界最高の革をホールカットでしかも靴紐を一切使用しないローファーに仕立て上げています。サイズを完璧にフィットさせてこの靴が一体どんな履き心地を提供してくれるのか気になって仕方ありません。そんな革を使って遊び心あるタッセルを作ってしまっているのも見逃せないポイントです。
イヤーモデル
ここまでは定番品としてのプレステージラインをご紹介していましたが、実はジョンロブ(JOHN LOBB)は毎年、こだわりにこだわり抜いた『イヤーモデル』というものを毎年10月25日(聖クリスピンの日)プレステージラインから発表しています。
毎年驚きを持って迎えられるこのイヤーモデル。
たとえばある年はタンナーとタッグを組み、一見すると黒のカーフなのに光の加減でパープルに見えるカーフをイヤーモデルのために制作してみたり。最新モデルではこの一足のためにラストを設計したりと必ずチャレンジ要素が入っているのも特徴です。
2017年 Hayes
https://www.johnlobb.com/ja_jp/blog/archive/2016-10/
独特のムラ感が特徴のミュージアムカーフからこれまたたった一枚で作り上げたハンドソーンのU-TIPが施されたダブルモンクシューズがHAYESです。発表当時はその極めて難易度の高い製法とアッパーの組み合わせからまさに芸術品との呼び声も高かったモデルです。
このハンドソーンはジョンロブの職人を持ってしても一足2時間もかかってしまう非常に手間暇がかかる意匠の1つです。
2018年 Alwyn(アルウィン)
https://www.johnlobb.com/ja_jp/catalog/product/view/id/25169/s/alwyn/category/3/
この0017ラストはビスポーク部門と共同でこのモデルのために開発された木型です。ローファーなのにロングノーズかつエレガントなラウンドトゥを実現しています。
アッパーにはラスト同様にこの靴のために開発されたインペリアルカーフを採用しており、最高品質のユニークな深い色味の革は職人により極めて上質な鏡面磨きが施されています。
ジョンロブ プレステージラインのまとめ
https://www.johnlobb.com/en_us/catalogsearch/result/?q=Prestige
今回は世界最高峰となる英国のシューメーカーJOHN LOBB(ジョンロブ)のプレステージラインを調べてみました。
以前からフィリップ2に憧れていたのですが、しっかりと調べてみるとやはりジョンロブのプライドが存分に詰まっているシリーズなんだなあと再認識し、他のシューズ達にも興味が出てきた次第です。
そんな訳でいつかくる人生の節目が待ち遠しいミウラでした。
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