先日、ご紹介した名古屋ショッピングツアーで訪れたシャツのマルヤスさん。
ついに初めてのビスポークシャツが出来上がってきました。
まさに完璧なものが出来てしまったなというのが第一の感想。
しかし、一方で自分が「ビスポークシャツ」というのを甘く見ていたんだなと痛感する出来事ともなりました。
今回は私の元に届いた初ビスポークシャツを自慢しつつ、ビスポークシャツを注文する際の気づいた点などをフワフワとご紹介していきます。
ビスポークシャツとは?
ビスポークというのは英語でBespokeと書きます。
一説にはbeen spoken forから派生したとも言われているそうで、書いて文字の通り、カスタマーとテーラーが話をしながら、話を聞きながら作り上げる服や靴、ベルトなどのアイテムを作っていくいわゆる個人用別注アイテムを作っていくことを指します。
個人別注ですから、デザインはもちろん何でも自由ですし、寸法もその人自身にピタリと合わせることができます。
サイズを合わせつつ、タイト目だったりリラックス目だったりとすべてが自由自在。
それがビスポークアイテム。
靴でもシャツでも、理想のアイテムを求めている人にとっては理想的な注文方法です。
(ビスポークシャツであれば肩の角度まできっちり測定されます)
オボイストシャツ×ミウラチョイス
そんな訳でこちらが先日の名古屋旅行でシャツのマルヤスさんでオーダーしたビスポークシャツです。
見てください、この完璧なモノづくり。
生地のパターンは中央ですべて揃い、ボタンの取り付け、縫いもただひたすらにパーフェクトです。
オリジナルのパターンはシャツのマルヤス×名古屋のファッションブロガーオボイストさんがコラボして作り上げられたオボイストシャツモデル。
今や名古屋に留まらず東京などからも注文が入る人気モデルです。
どんなスタイル?
オボイストシャツのコンセプトは「毎日でも着られる正しく優しいシャツ」
ビスポークシューズなどではよく「ここぞ!」という時に向けたものを作ってしまう話も聞きますが、自分ならやはり普段使いできるものこそチョイスしたいかな?と思っていたので、まさに私向けのコンセプト。
私が加えた唯一の修正点は丈を少々詰めていただき、タックアウト専用としたことです。
どんな生地?
選んだ生地はポルトガルのソメロス社のもの。
コットン100%のフランネル生地。
一般的なコットン生地とは異なるフワッとした肌触りで、名古屋であれば秋冬向けの素材とのこと。
北海道であれば真夏以外はずっと着れることを期待して選びました。
カラーリングはグレーベースにスカイブルーのウィンドウペーンが入るスタイル。
英語圏では「Plaid shirt」と言うそうです。
このスカイブルー、注文時では言語化することができない不思議な魅力を感じていたのですが、あとから前日に訪れた熱田神宮のおみくじに書かれていた開運カラーと気づいたのは良い思い出です。
袖口のディテール
袖口のボタンは手縫いならではのコンバーチブル構造となっていて、ボタン留めとカフス留めに切り替えることができます。
(この発想はなかった!)
私のカジュアルシャツで活躍する機会はないと思われますが(でも頼んだ)、ドレスシャツを注文する場合はマストな仕掛けですね!
背中はボックスプリーツ
背中の可動性はこちらのボックスプリーツで確保しています。
この模様が中央を中心に絶妙なバランスで整っているのは本当に素晴らしい職人技。
既成品だとこうはいきません。
シャツの顔とも言える襟はやや大きめスタイル
オボイストシャツの特徴として、この大きめな襟でしょう。
カジュアルシーンでもタイが選択肢に入るオボイストさんならではのバランス感ですね。
ポケットはシークレットにエレガントに。
胸ポケットは外側に縫い目が見えない仕様になっています。
私のような模様が入った生地を選ぶと、パッと見はポケットなしに見えつつ…。
しっかりと裏側にそこそこ大きめのポケットが仕込まれています。
私はスマホとかを一時的に入れたりしそうかな~。
オボイストシャツのスタイリング
さて、こちらがタックアウト専用化したオボイストシャツの着画です。
まさにコンセプト通り「毎日でも着られる正しく優しいシャツ」感がスゴイ笑
リラックスフィットでもなく、タイトフィットでもない、まさにちょうど良いシルエット。
さらに完璧なバランスに配置された生地のパターンが醸し出す正しいシャツ感も気に入ってます。
私が春先にオボイストシャツと組み合わせてみたコーディネートをご紹介したいと思います。
オボイストシャツ×レザージャケット
まずは初めはオボイストシャツ×革ジャン、もといレザージャケット。
狙い通りのレザージャケットからちょいとはみ出す程度のタックアウトな丈感です。
裾からチラリと見えるシャツ柄もGOOD!
ガバッと羽織ってすぐに決まるのが楽チンで良いんです。
オボイストシャツ×バラクータG9ハリントンジャケット
次はオヤジジャケットの名作(?)、バラクータG9ハリントンジャケットとの組み合わせ。
こちらも狙い通り、タックアウトオボイストシャツの上に羽織るとちょうど良い丈感に仕上がりました。
裏地が見えるとチェック×チェックで少々うるさいですが、そこは見なかったことにしています。笑
タックアウト仕様の感想は?
実は、正直にいうとちょっと失敗したか?と思う点もあります。
というのも、元々の仕様として、オボイストシャツは若干裾が広がるような仕様になっています。
そして、この美しい裾のラウンドカットはすなわちサイド側が短くなることを意味します。
この2点が想像以上にタックアウト専用に丈を短くしたことに効いていたかなと思う次第。
完成されたデザインを素人がいじるのは難易度が高いということがよくわかりました。(苦笑)
もう少し長めにするか?あるいは裾をボックスカットにするか?というところまで詰めるべきだったんだなと初ビスポークシャツならではの反省点もよい経験となりましたね。(次に生かせちゃう)
ビスポークシャツの着心地はスゴイ。
まず第一印象は「何も感じない」というのが正直な感想でした。
というのも私はそもそもが靴フリークなので、履き心地にはかなり敏感です。
革靴の履き心地は多種多様でジャストフィットのなかにも各々特徴を感じられます。
一方でこのビスポークシャツには「何も感じない」んです。
これはもちろんネガティブな意味ではありません。
キツイとか緩いとか、そういう話でもありません。
既製品のシャツであれば、どこか触れている感覚だったり突っ張る感覚があるのですが、そういった感覚がないんです。
もちろんシャツを着ている感覚はあります。ですが、着てて不快なところが一切ないのです。
なるほど、これがビスポークシャツの着心地なのかと。
私はファッションフリークではないので、伝わるレビューが難しいところですが、この感覚はなかなかの新体験でした。笑
ちなみにオリジネーターのオボイストさん曰く「Maruyasuシャツの特徴である包まれているかのような優しい着心地」とのこと。流石の表現…。
友人Zスタイル!
ともにオーダーした友人Zが注文した2つのシャツも着弾していました。
- 左:オボイストシャツ ダブルチンストラップver(ソメロス社のブラックコットンフランネル生地)ポケットなし
- 右:オボイストシャツ ノーマルver(和風なメリンコール生地)ポケットあり
以下友人Zからのコメント。
- 着心地はかなりヤバいです。肩周りの動かしやすさが異常。
- 襟の開き具合が絶妙で好き。
- そしてタックインでもアウトでもバッチリな丈だなと。
- 黒の方は、写真のはちょっと下との合わせが微妙なんだけど、綺麗なトラウザーとだともっと合いそうと見ている。
- 今のところギボシカフスは大成功と思っている。
- なんとなくだけど、黒のやつ胸ポケ付ければよかったかなーとちょっと後悔している。上品に仕上がり過ぎた印象かな~。
やはり満足度としては相当に高いレベル。
私同様に次のオーダーにはこうしよう!とすでに考え始めているのも面白いところですね。笑
まとめ
ということで今回は、人生初のビスポークシャツについてご紹介しました。
ビスポークシャツ、楽しいけれども難しい!
難しいけれども満足感がすごい!
そして着心地が良過ぎる。笑
ビスポークをする前に考えたいこと。
もしあなたが何かをビスポークするなら、対象のアイテムについて、必ず調べることをオススメします。
- 自分はどんなサイジングが好きなのか、そのサイズはどんな寸法なのか。
- シルエットであれば、どんなシルエットが好きなのか、どんな特徴があるのか。
- どういうシーンで着たいのか、合わせる服はどういうものをイメージしているのか。
しっかりと準備すればするほど、作っていただく方により正確な思いを伝えることができます。
私はフワッとした気持ちでオーダーまで至ったのですが、とっても勿体ないことをしてしまったなと思っています。
一生の内に何度もできることではありませんから、たっぷり悩んで、たっぷりアイディアを練ってビスポークにチャレンジすることをオススメします!
ぜひ、名古屋に立ち寄る機会がある方はシャツのマルヤスさんを訪れてみてくださいね!
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