最近価格が上昇し始めたJ.M.Westonのシューズ達。
過去にはTHE本格靴となるイギリスのシューメーカーとは違って企業努力によって価格を抑えていると評判だったのですが、流石に昨今の皮革供給状況もあって、年々価格が上昇し続けています。
靴好きにとっては頭の痛い話ですが、例えば英チャーチだと価格適正化ということで値下げとなった製品もいくつかあるので僅かな希望を胸に・・・というのが一般的な人だと認識しながらも、「価格が上がるのなら買ってしまおう!」という酔狂な考えに及びがちなのが我々靴好きのダメな面だなあと思います。
しかし世の中には日本に居ながらにしてさらにお得に本格靴を入手したい!もしくは海外でしか販売されていないモデルを入手したい!そんなマニア心から革靴を個人輸入するという選択肢があるのはご存知でしょうか。
今回はフランスのシューメーカーJ.M.ウェストンの個人輸入を行ってみたのでその模様と流れ、注意点をご紹介したいと思います。
個人輸入の流れ
J.M.Westonを個人輸入するときのおおまかな流れは下記となります。
- フランスの店舗とメール打ち合わせ
- 料金をクレジットカードで支払う
- 送ってもらう
- 受領する
個人輸入と聞くとちょっと敷居が高い雰囲気を感じますが、実際には一般的なネット通販となんら変わることはありません。注文して待つだけです。(笑)
それでは上の4つのステップごとに解説をしていきます。
1.フランスの店舗と打ち合わせ
まずはフランスのJ.M.Westonの店舗にメールをしましょう。メールアドレスは下記ページにて確認することができます。
https://www.jmweston.com/les-boutiques
もしフランスの店舗で購入したことがある方は、担当者の名刺などに記載されていますよ。
フランスには行ったことはないけれども、個人輸入したい!という方は旗艦店となるシャンゼリゼ通り店(Champs-Elysées)にメールすれば間違いないと思います。
メールの文面について
伝えるべきことは欲しい靴の情報だけです。端的に欲しい靴の情報を伝え、価格と支払ページのURLを依頼します。
件名
Inquiry about XXXXX(欲しい靴の情報)
本文
Dear J.M.Weston XXXXX(店舗名)
I’m XXXXX XXXXX from Japan.(自分の名前)
I think to order XXXXXX(欲しい靴の情報)
If you have stocks, Please tell me the price and credit card payment URL.
Regards.
X.XXXXXX(自分の名前)
2.支払い
メールを送ると大体1週間程度で返信がきます。日本ではこういったやり取りは大抵1営業日くらいですが、フランスの場合は軽く1週間程度かかります。(笑)
Apayerでカード決済
要約すると
J.M.Westonに興味を持ってくれてありがとうございます!
あなたが希望するモデルはXXXXXですね。
こちらのモデルはXXXユーロです(さらに国際送料50ユーロが追加されます)このリンクで支払いすることができます。
他にも不明点があったら気軽に問い合わせてください!
という感じで返信と支払ページのURLを送ってくれます。金額がメール内容と間違っていないことを確認したらカード番号などを入力して決済を行います。
※決済時に日本で作ったクレジットカードが通らないことがあるので注意!
決済後の確認メール
無事にカード決済すると上のような画像がメールで送られてきます。Amountが金額(ユーロ)、Descriptionに商品名が表示されているはずですので確認します。
VATは控除してくれるの?
さて、ちょっと個人輸入に詳しい方なら気になるのがこの点ではないでしょうか。VAT、付加価値税と呼ばれるものでフランスの場合、EU内で使用されるものに20%の税金がかかっているものです。旅行者はこの20%について還付処理を行うことができます。基本的にはウェブで購入するものの場合、到着地域がEU外であれば控除されることが多いのですが、J.M.Westonの場合は店舗で購入したときのみ対応可ということでした。・・・残念です!(過去に個人輸入をした方のブログを拝見するに昔は控除してくれていたようですね)
3.発送してもらう
いよいよウェストンの個人輸入も後半戦です。支払い終わったらお礼のメールがくるはずなので、そちらに返信をします。この返信をする際に必ず入れる必要があるフレーズがあります。
それが”Please tell me DHL tracking code.”です。
フランスのウェストンからの発送は基本的にDHLとなりますが、こちらからお願いしないとDHLの追跡コードがわからないのです。
DHLのサイトで輸送状況を確認する
DHLの追跡番号を教えてもらったら早速DHLのウェブサイトで輸送状況を確認してみます。
トラッキング番号に確認したナンバーを入力したら右下の赤い追跡ボタンをクリックします。
するとこのようにかなり細かく現在の輸送状況を確認することができます。今はフランスを出発してドイツにいるようですね。
税関検査
革靴の個人輸入となるとやはり気になるのは税関検査ではないでしょうか。ちゃんと購入価格で税金が計算されるのか、何か不備があったらどうしよう。もしくはプレゼント用に購入したのに開封検査をされてぐちゃぐちゃにされていたら嫌だなあ。などなど思い思いのことを頭に浮かべて過ごす期間だと思います。
スムーズに進んだとき
こちらがスムーズに税関手続きが終わったときの例です。火曜日にフランスを発ち、水曜日にはドイツから中国へ、木曜日には中国から成田空港へ入り税関検査を終え、国内の配送業者に無事に引き渡しされます。
トラブルが発生したとき
逆に何か税関検査でトラブルが起きたときはこのように通関手続き中のステータスで幾度も繰り返し更新されていきます。こうなった場合は自分でDHLに電話連絡を入れて確認することをオススメします。実際にどういった状況になっているのかすぐに教えてくれます。こうなると開封検査はされていると思って良いと思います。なるべく丁寧に開けてくれていることを祈るのみばかりですね。(笑)
4.受領する
ここまでこれば手元にくるまであと少しです。とはいうもののまたやらなければならない事が1つあります。それが国内運送業者の追跡番号の確認です。
DHLのフリーダイヤルに電話をし、DHL追跡番号を伝えるとすぐに教えてくれます。ちなみにこの段階で関税の支払額も確認できるので聞いておくと便利です。
気になる関税額
革靴を個人輸入する際に誰もが気になるのが関税の支払額だと思います。なぜかその時々によって前後する関税に関わる支払金額ですが、基本的な計算式は下記となります。
- 支払額×消費税(1.08)=(A)
- (A)×個人輸入課税対象額(0.6)×(革靴の税率)0.3=(B)
- (B)+通関手続き手数料=支払金額
ちなみに関税の支払については現金払いのみがほとんどなので要注意。クレジットカード決済できたら便利なんですけどね。
ということでこちらが実際にフランスのウェストンから届いたものです。がっちりとREPACKEDと書かれたテープで派手に梱包されています。(笑) 日本とは異なり靴箱をプチプチで巻いていたりなんてことは残念ながらありません。靴の箱はあくまで靴を輸送するための箱なんですね。
まとめ
今回はJMウェストンを個人輸入する際の流れについてご紹介しました。
他のメーカーなどでも個人輸入をしたことがありますが、正直なところJ.M.Westonはそこまでお得に手に入る訳ではありません。その差額は大体1-2万円程度に収まってしまうのではないでしょうか。そうなると直接現品を見て購入できる店舗で手に入れた方が幸せになれる気もするところ。
やはり現地で購入するのが一番お得!ですね。(笑)
ブログ内を検索する!