北海道には梅雨は無いと言われますが、ここ最近明らかに本州の梅雨時期に合わせて北海道も雨が多くなってきています。
革靴LOVERにとってこの梅雨というのは非常に厄介でオールデンのコードバンだったり、上質なカーフの靴はなるべく履くことを避けていきたいのが本音のところ。
このシーズン活躍するのはもっぱらガラスレザーだったりポリッシュドバインダーだったりオイルドレザーの雨に強いと呼ばれる素材で作られたシューズ達です。
オイルドレザーを使った本格靴としてはParabootが有名です。現地フランスで鞣されたこのオイルドレザーは”リスレザー”と呼ばれ、雨天時の本格靴ラバーの足元を支え続けています。
しかし、オイルをしみ込んでいるときは非常に水にも強いですが結局革なのでオイルが抜けてくると水が浸み込んできたり、シミになったりと色々な問題が発生してきます。
そういったオイルドレザー特有の問題を解決するのが今回行う”オイルアップ”要するに革にオイルを注油する作業なんです!
パラブーツのオイルアップは純正グリースで!
すでに購入時に1度オイルアップしています。
青山のパラブーツショップの方には大体3か月に1回オイルアップをすれば良いと聞きましたが、いかんせん保管期間が長かったのが影響しているのか薄っすらと乾燥の気配が漂ってきていたこともあり、2か月ですが注油(オイルアップ)することにしました。
今回も使用するのはパラブーツ純正グリースです。
記事を書くにあたって改めて探してみましたが、やはりインターネット上ではまだ取り扱いがないようです。気になった方は青山のパラブーツ本店に足を運びましょう!
パラブーツ純正グリースを塗り込む。
早速ガンガン塗り込んでいきます。グリースとは不思議なものでワックスとは異なり手に取るとあっという間に液状に溶けていきます。
なので本当にオイルを革に入れている。そんな感覚になりますね。
雨が当たった際、割と浸み込んでいたシワの部分にかなり多めに注油することにしました。浸み込むくらいだったらカーフの靴となんら変わりなくなってしまいますから、本来の力を発揮してもらうためにガンガン塗り込みます!
靴の脱ぎ履きする際にかなり強く引っ張ってしまっているストラップ部分にも念入りにオイルアップ!パラブーツのウィリアムは大抵のダブルモンクと異なりストラップ部分にゴムが使用されていないので必ず毎回ストラップの脱着が発生してしまうのです。
純正グリースでオイルアップ前後の比較
左がオイルアップ後、右がオイルアップ前。この角度だとよくわかりませんね。
少し寄るとこの通り。右側(左足)のシワ部分の乾燥がよくわかります。
実際には銀面も思った以上に乾燥気味なんです。
左足側にもグリースを注油します!どんどんとしっとりしてきました。やはり雨に当たって少しずつ少しずつと乾燥し始めていたのかもしれません。
オイルアップに使用したパラブーツ純正グリースの量
今回は近々に旅行を控えていることもあり、ちょっと多めに使ってみました。
上部の凹みくらい使ったので、、、どうでしょう小指の先っぽ分くらいは使用しましたね。
いまだに1度に使用するべき量はわかりかねています。(笑)
さて、この状態まで注油(オイルアップ)したら24時間待ってオイルを浸透させ、乾拭きを行います。
48時間後・・・
はい!ということでオイルアップしたことをすっかり忘れて2日後です!(笑)
あまりに天気が良かったのですっかりウィリアムくんのことを失念していました。
若干ほこりなんかも付いちゃってますねえ。
今回は馬毛ブラシでパラブーツ純正グリースをガンガン伸ばしていきます。
オイルでくすんでいた革が綺麗な状態となりました。
まろやかなツヤも出てなかなかいい塩梅です。今回は普段使用しているクレム1925(エルメスレッド)を入れず、このまま使用してみることにしました。つま先もノーワックスでいこうと思っています。
リスレザーはオイルアップすると本当に水に強くなるのか?
ところで本当にオイルドレザー、というかリスレザーは雨や水に強いのでしょうか?
プレケアでのオイルアップ不足が原因の可能性も高いのですが、上画像のこともあり、今さらながらオイルドレザーの撥水力が気になったので水をかけてみました。
バッチリ水を弾いていますね!
やはり前回のオイルアップ時に使用したグリースが少なかったようです。靴クリームのようにうすーくというよりも結構どっぷりとそれこそグリースが噴き出るくらい塗らないとリスレザー(オイルドレザー)本来の撥水性が発揮できないのかもしれません。
そのあたりは今後このウィリアムを使いながらベストな量を見極めていきたいと思います。
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