JMウエストンのつま先シールを自作する。 | ミウラな日々

JMウエストンのつま先シールを自作する。

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レザーソールの本格靴を愛するものの共通の悩みの一つがつま先の削れ対策だと思います。

普段ラバーソールを愛用する人はわからないつま先の削れとは?

 

レザーソールシューズのつま先削れ問題

つま先側が削れたレザーソール
購入したばかりのレザーソールの革靴はいわゆる「ソールの返り」がついておらず、そのまま歩き出すとほとんどの場合、つま先だけが局所的に削れていきます。

このまま履き続けると他の場所がまだ使えるにもかかわらず、オールソールであったり、まさかのウェルトまで削れてしまい、大修理となってしまうウェルト交換なんて可能性もあるわけです。

つま先にはトゥスチールを取り付けるのが一般的。

つま先にスチールを取り付けたもの

実は、このつま先の削れを防ぐ手法はすでに確立されています。

レザーソールのつま先側を削り込み、専用のスチールを取り付けることで著しくつま先の防御力を上げることができます。

革より非常に摩耗性に優れる鉄材がつま先を守ってくれるというわけですね。このスチールにも様々な形や色があり靴好きを楽しませてくれます。

 

トゥスチールのデメリット

しかし、想像の通りこのスチールにはデメリットもあります。

大抵の場合、出汁縫い部分にねじ穴がかぶってしまうので一度付けると元には戻らないねじ穴が空きますし、またねじ穴はバカになるので、何回も取り付けていくとつま先部分の革が穴だらけになってしまうパターンも。(そのあたりは修理屋さんが上手くやってくれるとは思いますが・・・)

もう一つのデメリットは歩き方によっては金属音が目立つということ。

タップダンスとまではいきませんが仮にも足に付いているのは金属ですからそれなりの音はしてしまいます。これをどう捉えるかは履く人次第ですね。

 

J.M WESTONは非純正修理にリスクあり!

忘れてはいけないのがジェイエムウエストンの特別ルールです。

ほかのシューメーカーと比べあらゆる素材を自社で賄いながら高品質な靴を提供する姿勢が有名なJ.M. WESTONでは、一度でも非純正修理を受けてしまうと、その靴に関しては今後一切純正の修理を受け付けてくれません。

さらに残念ながらJ.M. WESTONの国内での修理価格はかなり割高なことでも有名です。

我々ミウラ夫婦は今後”純正修理を選ぶ”かそれとも”国内で修理を行う”か、決める時期がまだまだ遠く、すぐに決める必要はないものの、いずれどちらかの方向を選ぶ必要があります。

そうなると新品時にトゥスチール、いわゆるビンテージスチールを貼るということは大きなリスクと言わざるを得ません。

*ちなみにJMウェストンの上位モデルでは初めからカカトとつま先にスチールが施されています。

靴底の張り替え

ジェイエムウエストンのソールに使用されている革は、フランスはリモージュ地方のサン・レオナール・ドゥ・ノブレにある自社工場で鞣されたものです。 タナリーでは伝統的なベジタブルタンニングを今も継承しています。その工程は1年にも渡る長いもので、このプロセスから耐性と柔軟性を兼ね備えたソールができあがります。グッドイヤー製法、または、ブレイク製法で作られた靴の靴底がすり減ってきた場合、何度でも交換が可能です。リモージュの工場では、長年技術を培てきた職人達がステッチを一つ一つ外し、また新たなステッチを施してソールと上部の継ぎ目を接合します。 

ウエストン愛好者の独特ななクラブ:“鐘”または“ベル”クラブ このクラブはメンバーを募集しているわけでも推薦で入会するわけでもなく、加入はまったく自発的なものです。しかし彼らにとってはこの鐘のマークこそが彼らの誇りなのです。一度見ただけではわからないそのマークを発見するのは、愛好者にとって難しいことではありません。この謎を解く鍵?それはウエストンの靴底にあります。 
鐘型の中にWの刻印があれば、その靴が工場から《戻って》来た証拠。修理を受けたり、靴底を張り替えたり、あるいは、染め直しをした証しであり、持ち主の目にはその靴の価値が何倍も高く見えるのです。

引用元:http://www.jmweston.fr/jp/les-collections/le-conseil

JMウエストンのつま先シール

ご存知の方は多いでしょうが、JMウェストンの国内ブティックで靴を購入するとつま先用シールをもらうことができます。

※どうやら2020年春の時点で在庫限りとなったそうです。

つま先の形に反って作られたこのシール。

ハーフラバーで使われるような薄いラバーに両面テープが貼ってあります。

 

このつま先用テープを貼りつけるとこのようにつま先だけをハーフラバーでガードすることができます。

そう、この方法だと非純正修理にカウントされないのです!(笑)

しかし・・・。

 

我が家にはローファー2足あるんですよね。

フランスで購入した妻の分が・・・無い!(泣)おそらくフランスではこんなことを気にしないのでしょう。

ということで自作してみることにしました。

 

コロンブスのスベリ止めステッカー

コロンブス社のスベリ止めステッカー紳士用ブラック

こちらが今回購入したコロンブス社のスベリ止めステッカーです。

ハーフラバーに使われるゴム材は色々売っているのですが、”ブラック””薄め””シール付き”はこれしかありませんでした。早速使い方を確認してみましょう!

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使い方はとっても簡単でレザーソールの面にやすりをかけて貼るだけ。

通常の使用方法としてイラストの通りレザーソールの真ん中あたりに貼り付けるだけでスベリづらくなるというとっても手軽な商品です。

 

内容物はシンプルに2つ。スベリ止めシール1足分と紙やすり2セットです。

と、ここでひとつ発見しました。

 

これって同じやつでは・・・。

そう、JMウェストン国内店で購入したときにもらえるつま先シールはコロンブスのスベリ止めシールとほぼ同等品だったのです!(暑さも裏のシール部分も同じでした)

もしかしたらコロンブスにこのサイズと形で発注してるのかもしれませんね。

 

つま先シールを作成開始!

ペンでたくさん型をとってハサミで切りまくればすぐできそうです。

と思ったらこの裏紙は油性だろうがシャープペンだろうがすべてのインクを弾きます。これじゃあ型がとれません(泣)

 

ということで思いついたのがこの方法。スベリ止め面を重ね合わせて固定します。

スベリ止め面同士がお互いを滑らせないようにするのでしっかりと止まります。

この状態でハサミを入れていけばかなり近い形まで持っていけそうです。

 

とりあえず1個つくってみました。上が純正(?)シール。下が自作シールです。

まあ、こんなもんでしょうか。(笑)

 

スベリ止めシール片足分からおよそ5回分(10枚)をつくることができました。

 

左が自作のつま先シール、右がJMウエストン公式?シールです。

そこそこの出来じゃあないでしょうか。(笑)

 

JMウェストンシグニチャーローファーのつま先にもピッタリとフィット!

多少合わなくとも気軽にカットして調整できるのが嬉しいところです。

ということで、毎回シールが無くなる度にJMウェストンに行くのが面倒くさい方、もしくは気軽に行けないところにお住まいの方は是非一度試してみてはいかがでしょうか!?

レザーソールシューズをお持ちの方にもオススメです!

 

ベージュもオススメです。

ビンテージスチールの大きさの滑り止めステッカーを貼りつけたもの

ブラックを使いきったのでベージュを購入してみたのですが、こちらもなかなか自然な仕上がりとなりました。

靴底の色に合わせたステッカーを使用すると目立ちにくいようですね!

ちなみに何回か使ってわかったのですが、若干大きめにするだけでかなり剥がれづらくなります。

「うーん、ちょっと剥がれてしまうなあ?」

という方は少し大きめに、具体的にはビンテージスチールの大きさくらいにカットすることをオススメします!

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