チャーチをハーフサイズ上げるとどうなるのか。
チャーチにはコンサルを筆頭にディプロマットやチェットウインドなど数多くの名作があります。それらは現代人の足を考えて往年の名作73ラストと100ラストを再設計した173ラストと呼ばれる木型を用いて制作されており、日々私たち英国靴愛好家の足元を支えています。
今回は、紆余曲折ありたまたまチャーチコンサル173ラストのGフィットでハーフサイズ違いを同時期に所有することができたため、比較してみることにしました。
一般的に革靴はレングス(長さ)をハーフサイズ上げると長さだけではなく、幅であったり足回り(ウィズ)も大きくなると言われています。
※例えば26cmから26.5cmにサイズを上げた場合には足の長さだけではなく足自体の容量も増えているという視点で設計されるためです。
このような面も改めて確認するため、各部分の寸法を採寸した後、実際の足入れ画像を比較してみることにしました。
ソールの長さを比較
ソールの長さは75Gが30cm、80Gが30.5cmでした。ハーフサイズ上げると約0.5cm長くなるようです。
ソールの横幅を比較
ソールの横幅は75Gが10.8cm、80Gが11cmでした。横幅は縦寸に対してあまり伸び幅はありませんでした。
ボールジョイントを比較
ボールジョイントは75Gが16cm、80Gが17cmとなります。ボールジョイント部分は寸法としては結構大きな違いが出てきました。
キャップ部分(第一関節あたり)を比較
キャップ部分は75Gが13.5cm、80Gが14cmです。足先になるとボールジョイント部に比べて差が小さめとなっていますが、これでレングスをアップすることによって幅やウィズも上がることがわかりました。
履いた状態と羽根の開きを比較
履いた状態はパッと見だとあまり変わらないように見えますが、やはりハーフサイズ上げると足入れ感は大きく異なってきます。
26.5cmでJIS規格だとEEEの私の場合だと75Gは全体的に気持ち良いタイト感、80Gとなると靴が全体的に足に触れている心地よいジャストサイズ感といったところです。
私はあまりタイト過ぎるフィッティングは好みではないので(むくみやすいといった点もありますが)チャーチの173ラストに関しては80Gがマイベストサイズとしています。
内羽根の開きでも違いが出ており、75Gは約2cm、80Gだと一般的にちょうど良いと言われている小指一本分、すなわち約1cm程度の開きとなりました。
チャーチをハーフサイズアップしたときのまとめ
75G | 80G | |
縦寸 | 30cm | 30.5cm |
横幅 | 10.8cm | 11cm |
ボールジョイント | 16cm | 17cm |
キャップ部分 | 13.5cm | 14cm |
羽根の開き | 2cm | 1cm |
足入れ感 | タイトフィット | ジャストフィット |
以上のことからレングス(長さ)をハーフサイズ上げることによって、靴の各寸法が少しずつ大きくなっていることが改めてわかりました。
チャーチの公式サイトでは75がJPNサイズ26.5となっていますが私自身は80Gがベストサイズだと感じています。
やはり好みのフィット感やそもそもの足の形のことを考えると本格靴を購入する前には必ず実際に履いてみるべきだなあと改めて感じた飲み会終わりの3月の夜でした。
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