革靴の磨き方・お手入れ方法(全工程解説写真付き!)

革靴のお手入れ、磨き方はどうすればいいのか。

色々なやり方がウェブ上にすでに溢れていますが、今回は自分自身の手法の振り返りも含めて全行程を写真に撮ってみました。

お手入れするのはチャーチのコンサル(Church’s Consul)と呼ばれるストレートチップです。

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先日ちょうど外回りを長くやる業務の日があったのでなかなかの汚れ具合となっています。

あまりの汚れ具合に途中ティッシュでふき取る始末。(笑)

ということで、

このChurch’s Consulを1から10までガッチリフルメンテナンスしていきたいと思います。

外回りで頑張ってくれたChurch’s Consul 80G

擦り傷だらけのトゥキャップ。

ヒールも砂まみれでガサガサです。

革靴のお手入れに活躍する9つの道具

革靴を磨くための道具達。

左下から使用する順番に並べています。

左下左側から

  • アルコールティッシュ
  • レザーバームローション(サフィールノワール)
  • ネル生地
  • クレム1925(サフィールノワール)
  • 豚毛ブラシ(コロンブス)

左上左側から

  • ポリッシングレザーグローブ(ペダック)
  • パレードグロスプレステージ(キィウィ)
  • ハンドラップ
  • ソールトニック(コロニル)

これら9つの道具を使用して革靴を徹底的にフルメンテナンスしていきます。

1.革靴の中を消毒。

アルコールティッシュで革靴の中を拭きます。

革靴の磨き方 1.革靴の中を消毒。

革靴は1足を2日連続で履かないルールさえ守っていれば臭くはなりませんが、それでも色々な菌が靴のなかに存在していてもおかしくありません。

靴下などから発生するホコリもつま先にたまっているので除菌ティッシュでキレイにしていきます。

アルコールティッシュはそのへんのドラッグストアでいつでも売っています!

そのままコバやソールも拭いていきます。

せっかくアルコールティッシュがあるのでそのまま普段地面と接している部分も拭いていきます。

とくにコバ部分は汚れやすいので念入りに。


2.革靴表面の汚れを落とす。

レザーバームローションで汚れ落とし&保湿します。

革靴の磨き方 2.革靴表面の汚れを落とす。

先日、革に負担をかけない汚れ落としとしての性能を体感したレザーバームローション(サフィールノワール)で前のクリームを落としながら革の保湿を行います。

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乳液のような粘性のクリームを布にとって靴全体に力を入れないように塗り広げて、そのままネル生地を滑らすことで前のクリームがどんどん布に移っていきます。

片足一足分のクリームが取れました。

そのまま軽く乾拭きするとこの通り!

革は少々もちもちとした触り心地になり、レザーバームローションならではの柔らかい光沢をすでに放っています。

3.靴クリームを塗る。

クレム1925を塗り込んで保湿、補色します。

革靴の磨き方 3.靴クリームを塗る。

最近、私が大ハマりしているクレム1925(サフィールノワール)1925年にサフィールが金賞を獲得したレシピで作られており、その原料はすべて天然成分となっており、革にとっても人体にとっても非常に優しいかつ高性能なクリームです。

靴クリームは指で塗り込むことで革への浸透度が直にわかります。

あの世界一の靴磨き職人長谷川氏が主宰するブリフトアッシュでも靴クリームの指での塗り込みは推奨されており、今後の世界標準になっていくかもしれませんね。

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靴クリームを塗り込んだ後がこちら。

靴全体に薄いマットな膜がかかったくらいが革にクリームが浸透しきった判断ポイントとなります。

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4.ブラッシングする。

豚毛ブラシでブラッシング

革靴の磨き方 4.ブラッシングする。

靴全体が曇った状態になったら、豚毛ブラシでブラッシングをしていきます。

ここでのコツはただ一つ、「思った以上に力を入れてこすりまくる!」です。笑

私は以前力を入れずサラサラとやっていたのですが、それでは革内部まで靴クリームがしっかりと浸透しないとのことでした。

ブラッシング直後がこちら。

まだ少しクリームが付着していますが、なかなかマットながらも光沢感が出始めていますね。

次の工程に移りましょう!

5.コバに靴クリームを塗る。

クレム1925をコバにも塗り込んで保湿、補色します。

革靴の磨き方 5.コバに靴クリームを塗る。

グッドイヤーウェルト製法の革靴をメンテナンスする際に忘れてはいけないのがコバ周りです。

一般的には水性のコバインクを使用することが多いですが、このコバインクを使った場合は油性のワックスで蓋をすることが推奨されています。

おそらく水性なのでそのままにすると流れてしまうからでしょう。

しかし、私の場合は最初から油性の靴クリームを塗り込んでしまうことでその問題点を解消しています。コバ自体に栄養も入るし、多少の水ではびくともしませんし、何よりそのまま磨いて光沢も出るので言うことなしです。

もちろんヒール側にもしっかりと塗り込みます。

面積が広い分目立ちますからね。

コバ周りにクレム1925を塗りこんだ直後。

アッパー部分と同様にマットな質感になっています。

さて、これからアッパーとコバを磨いていきます!

6.乾拭きする。

ネル生地を使って革靴全体を乾拭きする。

革靴の磨き方 6.乾拭きする。

ネル生地を使って靴全体を乾拭きしていきます。

すぐにツヤが出てきますよ!

指で靴を触ってもクリームがつかない程度が目安です。

ポリッシングミトンを使って革靴全体をさらに乾拭きする。

仕上げにはこのポリッシンググローブがピッタリです!

靴全体を優しく包み込むようにしながら磨いていきます。

基本的にはポリッシンググローブを使う段階ではほとんどクリームが布などにつかない状態になっていることが望ましいです。

靴クリームを塗布してブラッシング、そして乾拭きを行った革靴です。

革靴自体のお手入れだったらここで終了しても全く問題ありません。

むしろそういった方のほうが多いかもしれませんね。

7.ポリッシング(鏡面磨き)

パレードグロスプレステージを使ってつま先等を輝かせる。

革靴の磨き方 7.ポリッシング(鏡面磨き)

ここからはまさに革靴へ化粧を施していきます。

パレードグロスプレステージ(キィウィ)を指につけて塗り込んでいきます。

まずはつま先。

そしてつま先からカカトへ伸びるライン。

さらにはヒールカップ全体へ。

心材が入っているところに集中的に塗り込み、その間を繋いで自然な光沢を狙います。

実際にポリッシング(鏡面磨き)を行っていきます。

ハンドラップあるいはポリッシュの蓋に水を用意し、ネル生地を指に巻き付けます。

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指に巻き付けたネル生地に水を取り、、、。

手のひらでポンポンと叩いて水量を調整します。

湿っているか湿っていないか、微妙な塩梅を目指します。

ここで水が多いと革が水を含み過ぎて一切光らなくなります。

靴クリームと同じで迷ったら少な目でいきましょう!

そしてポリッシュを軽く布につけながら(軽くポンッと叩くくらいで良いです)

力を入れずにクルクルと磨いていきます。

完成しました!

つま先のキャップトゥ部分が革とは思えない光沢を放っているのがわかると思います。

この状態まで持っていけば多少つま先をぶつけたところで靴自体にはダメージは一切残りません。

8.レザーソールに栄養補給する。

コロニル ソールトニックを使ってレザーソールを保革します。

革靴の磨き方 8.レザーソールに栄養補給する。

革靴の中で一番負荷がかかっているのはアッパーでもコバでもありません。

間違いなくソールです。

しかも革のソールだったらなおさら、アッパー同様にどれぐらいのケアができるかという点で大きく耐久性に差が出てくることが明白です。

私は一番塗りやすい形をしているソールトニック(コロニル)を愛用しています。

スポンジが先端についているのでとても手軽に塗ることができます。

クリームは少な目ですが、ソールトニックは靴底全体の色が変わるまでしっかりとしみ込ませます。このおかげで成分がレザーソールに浸透し、やはり多少の雨などではびくともしないソールに変貌します。

革靴のお手入れビフォーアフター

アッパー

革靴の磨き方 ビフォーアフター

右側がお手入れ後、左側がお手入れ前です。

アッパーの光沢が歴然と違いますね。

私は靴全体がこういった光沢感に包まれるのが非常に好きです。

この光沢が出たときは私のなかでの”成功”ですね。

トウキャップ

左側がお手入れ後、右側がお手入れ前です。

これは一目見てわかりますね。やはりすごいぞ!KIWIのパレードグロス。

レザーソール

右側がお手入れ後、左側がお手入れ前です。

これはちょっと写真ではわかりづらいかもしれませんが、右側はしっかりとソールトニックが浸み込んでおり、革の目も詰まっています。

全体

左側がお手入れ後、右側がお手入れ前です。

ストレートチップということもあって、完全に何処に連れていっても恥ずかしくない状態に仕上がりました!冠婚葬祭なんでもこい!といった感じですね(笑)

最後に

磨き終わった革靴をシューズラックに戻してまた明日の靴を選ぶ。(ラックじゃないですが)

私はこの瞬間が結構好きだったりするんですね。

靴は一日に8時間以上は必ず共に過ごすことから、ある意味において人生の相棒とも言えます。

そんな相棒をしっかり手入れすることで、明日も明後日も私の足元を支えてもらいたい。そう思っています。