靴クリームやシューケア用品の主成分5つをざっくり解説。 | ミウラな日々

靴クリームやシューケア用品の主成分5つをざっくり解説。

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星の数ほど存在する靴クリームなどのシューケア用品。

色々なメーカーから多種多様なケア用品が販売されており、我々本格靴愛好家は店舗に訪れたり、人から聞いたり雑誌をみたり、はたまたウェブ上の記事などを参考にしながら、自分にとってあるいは靴にとってベストだと思うものを買い揃えていると思います。

「浸透力がすごい!」「光沢がすごい!」「保湿力がすごい!」などなど、我々の興味をそそるキャッチフレーズやキーワードで判断しがちで、実際私も要するに他の人の受け売りをそのまま受け止めていました。

しかし、本当の意味でのシューケアを考えた際に、シューケアに使われる成分そのものを知るべきではないかと考え始めました。その結果、キャッチフレーズだけに振り回されず判断でき、今では成分表を見ればその製品が持つ効果効能を予想できるようになりました。

ということで、今回は自分なりに調べたシューケア用品の成分についてご紹介したいと思います。

靴クリームやシューケアグッズに使われる成分と効果

ろう(ビーズワックス等)

https://shop.beewellhoneyfarm.com/

ろうはいわゆる”ワックス”を指します。

蜂の巣から取れるビーズワックス、椰子から取れる世界最高級のカルナバワックスなどがあります。リンゴなどの光沢出しにも使われています。

植物は乾季にワックス分を分泌することで水分の蒸発を防いでいます。

効果は光沢を出すこと水分の蒸発を防ぐことです。ワックスを靴表面に薄くコーティングすることであの人工的な輝きが生まれています。

 

油脂

https://www.herbsvillage.com/

油脂はそのまま油ですね。

この油脂には2パターンあり、”植物性”と”動物性”がありますが、成分表で判断することはできません。植物性ならシダーウッドオイルやパームオイル、動物性ならニーツフットオイル、ミンクオイルが代表的なものでしょうか。

シダーウッドオイルを利用したシューケアグッズではコロニル シュプリームクリームがありますね。

鞣された革には一定の油(オイル)が含まれていますが、この油が抜けることで乾燥が進み、ダメージなどにも弱くなります。そのため保革=適度な注油をすることが大切です。

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油脂の効果は、革に柔軟性を与える(栄養を与える)ことです。

 

有機溶剤

有機溶剤はその名の通り、溶剤です。

成分を溶かすもの全般を溶剤と呼びますが、シューケアにおいてはとくに油性の汚れを溶かすものが中心となります。

ステインリムーバーやサフィールのレザーローションなどに含まれています。

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効果は油の汚れを溶かし、浮かすことです。

 

界面活性剤(≒乳化剤)

水と油を混ぜるために使われる成分です。

いわゆる一般的な乳化性の靴クリームはこの界面活性剤が入れることで出来上がります。

乳化性の靴クリームには必ず使われていますが、シューケアにおける効果効能は特に期待するものはありません。

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効果は靴クリームの主要成分をまとめることです。

 

ラノリン

ラノリンは羊の汗腺から分泌される動物性のロウの一種です。羊の毛に含まれています。

他のロウとは異なる自重の約3倍の抱水力という特殊な性質を持っており、柔軟性や栄養など保革のための成分によく使われます。

抱水力と光沢という機能性を持つため、化粧品業界ではリップなどにも使用されています。

デリケートクリームによく使われていますし、私が絶大な信頼を置くコロニル シュプリームクリームにも配合されています。

とにかく新品で購入した革靴を履き下ろす前にはこのラノリン入りのシューケアグッズを使用するようにしています。

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効果は水分を留め、乾燥を防ぐこと。そして光沢を与えること

 

まとめ

以上のことから、靴クリームの成分を簡単にまとめたのが下記表となります。

これを見れば大体の効果効能を押さえることができますので、ぜひお手持ちのケア用品の成分表と見比べてみると面白いと思いますよ!

 

成分名 主な効果
ろう つや出し、保湿
油脂 柔軟性を与える、保革
有機溶剤 汚れを浮かせて落とす
界面活性剤(乳化剤) 主要成分をまとめる
ラノリン 乾燥を防ぐ、つや出し

これを見るとシューケア用品の効果効能を予想することができます。

例えば、乳化性靴クリームなら、”ろう”、”油脂”、”界面活性剤(乳化剤)”の3つは必ず含まれています。界面活性剤で油脂と水分を乳化させ、クリームの伸びを良くし、油脂で革に注油し保革。ろうで油と水分を閉じ込めて保湿。そして同じくろうで靴に光沢を与える。と予想することができますね。

サフィールの超定番商品レザーバームローションならさらに有機溶剤が含まれているため、上記効果効能に加え、汚れ落としの効果もあるわけですね。

関連記事:レザーバームローションの使い方は汚れ落としで決まり!?

興味を持った方はさらに学術的な面から成分を追っていくと面白いかもしれません。

この記事が少しでも読んでくれた方のシューケアライフに役立つことを祈っています。

革靴の磨き方はこちらをご覧ください。

https://miura-na-hibi.com/kawagutsu-oteire-migakikata/

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