以前からずーっと気になっていた英国ブーツ、Dr. Marten(ドクターマーチン)
1人の革靴好きとして、英国で生まれ、ロンドンで愛され、そしてあの革靴の聖地ノーザンプトンで製造されているときたら、やはりこれは無視できないってもんです。
そんな中、つい先日に妻が2足目のドクターマーチンを買いまして…。
「やっぱりドクターマーチンは履き心地が良い~!」なんて言うもんですから、ついに私もドクターマーチンに手…もとい足を出すこととなりました。
本記事ではドクターマーチンのチェルシーブーツの履き心地やサイズ感、またドクターマーチン独自の冬用ソール「ウィンターグリップ」についてご紹介したいと思います。
Dr. Martensについて
1945年に兵役に従事していたクラウス・マルテンス博士は、とある画期的なクッションソールを開発しました。これを友人のヘルベルト・フンク博士に見せたところ、その素晴らしさに2人は意気投合。すぐさまパートナーとなり、ドクターマーチンの元となる靴をつくりはじめたのでした。
それから数年後、ノーサンプトンで靴の事業を行っていたグリッグス家が2人の靴を発見。今まで見たことがなかった「エアクッションソール」に惚れ込み、製造特許を獲得。
2人の博士がつくっていたエアクッションソール入りの靴に、自分たちのノウハウを加え、黒いアッパー、黄色いステッチのあのドクターマーチンが「AIR Wair」として販売され始めたのでした。
その後、疲れにくいワーキングブーツとして販売されていたドクターマーチンでしたが、あのThe Whoのピート・タウンゼントがワーカークラスのシンボルとして履き始めたことをきっかけに、ドクターマーチンは急速にサブカルチャー文化と密接な関係を築きはじめます。
今ではサブカルチャーのポピュラー化とともに、幅広い世代に「ポップで履き心地が良いブーツ」として広く愛されています。
Dr. Martens 2976 スノープローチェルシーブーツ(Winter Grip)
ということでこちらが今回購入したドクターマーチンの2976スノープロー チェルシーブーツ(ウィンターグリップ)です。
この2976チェルシーブーツはドクターマーチンでも大定番のひとつ。
実は、数年前より「冬用のカジュアルブーツ」を探していました。
豪雪地帯に住んでいたこともあり、アウトドアを中心に色々なメーカーのものを試しましたが、何かグッとくるものがなく…、そんなときに巡り会ったのがこのWinter Grip仕様の2976 スノープローチェルシーブーツでした。
アッパーは雪専用のSNOWPLOW(スノープロー)
ウィンターグリップの2976 スノープローチェルシーブーツのアッパーには、通常のタイプとは異なるSNOWPLOWという革が使われています。
この皮革素材は要するにオイルドレザーで水に強く、油や汚れにも強い特徴がありますが、さらに独特なポイントとして塩にも強い!という点があるんだとか。
またよくある牛革ではなく、馬革(ホースレザー)というのも決め手の一つでした。
ちなみにカラーバリエーションはCOCOA(ダークブラウン)とBLACKの2色。
ドクターマーチンらしさを重視するならブラック、どこでも使えるカジュアルさを重視するならココアといった感じでしょうか。
コードバン以外の馬革は初めて!
ぶ厚くて耐久性に優れるサイドゴア
足首周りを包むサイドゴア部分は一般的なドレスシューズメーカーのものに比べ、分厚く、耐久性に優れてそうな雰囲気がプンプンです。
ドクターマーチンの店員さんによると履き慣れるまでは脱ぎ履きがキツメだそうです。
ソールはSNOWGRIP
2976 スノープローチェルシーブーツにももちろんエアクッションソールが搭載されています。
しかし、すごいのはここからです。
エアクッションソールの中央部分と踵部分に注目してみると何やら見たことのない素材が使われているのがわかります。
これこそがドクターマーチンが新しく開発した「DM’Sウィンターグリップ」なんです!
EVA素材を独自に配合した冬用ソール、DM’s WINTERGRIP(ウィンターグリップ)は雪道のみならず、通常の舗装道でもこれまで通り快適に歩くことができ、さらに耐摩耗性にも優れるそう。
ウィンターグリップで雪道を歩いた結果は後半で!
通常のエアクッションソール
ちなみにこちらが通常のエアクッションソールです。
比較してみると、ちょうど体重のかかる踵と前足中心部にWINTERGRIPがはめ込まれているのがわかりますね。
ソール取り換え可能なグッドイヤーウェルト製法
ドクターマーチンが非常に人気な理由のひとつとして、このグッドイヤーウェルト製法なのは間違いのない事実でしょう。
通常であれば、トラディショナルな紳士靴に使われるこの製法は、ソール自体の張替えができるという究極にエコでサスティナブルな仕組みなんです。
暖かいライニング
ライニングはフリース素材を使っているので足を入れた瞬間に温かさを感じます。
通常のブーツであればレザーライニングなので、玄関に置いておくと冷たくなっちゃうんですが、そこはスノーブーツらしいギミックが仕掛けられています。
冬のドクターマーチンのサイズ感と選び方は?
さて、一般的なドクターマーチンやスニーカーをお持ちの方は多いと思いますが、スノーブーツを持っている方は北国以外だとなかなかいないのではないでしょうか。
実は北国の住人にとって、スノーブーツのサイズ感はちょっと特殊です。
結論からお伝えすると
という点です。
私は素足実寸が26.5cmの幅広足で、ほとんどのスニーカーは27.5cmを選びます。
(細めの作りのスニーカーなら28.0cm)
しかし、ドクターマーチンの2976 スノープローチェルシーブーツでは28.0cmを選びました。
これにはもちろん理由があります。
スノーブーツは大きめのサイズを選ぶ!
大き目サイズを選ぶ理由は2つあります。
1つ目の理由はソックスの厚みです。
冬場は綿ソックスではなく、ヒートテックやウールの分厚いソックスが大活躍しますよね。
そうなると普通のソックスでジャストサイズの靴なら、途端にタイトになってしまうんです。
2つ目は、冬用インソールを入れるから。
靴にインソールを入れると足入れ感として大体1/4サイズダウンします。
本当に寒い日は羊の毛を使ってポカポカかつ、立体成型で足をサポートしてくれるインソールが大活躍します。血行が良くなれば身体も温まりやすいものですから。
他の靴とのサイズ比較
ドクターマーチンを初めて購入する方なら、やはり気になるのはサイズ選び。
私が所有している代表的なスニーカーなどと大きさを比較してみました。
ニューバランスとサイズ比較
愛用しているスニーカー「NEW BALANCE 991.9」 JPN28.0cmです。
このニューバランスはSL-1と呼ばれる細身の木型が使われているため、ハーフサイズUPしています。
履いた感じはほぼ同じ感覚でした。
レッドウィングとサイズ比較
次にカジュアルブーツの2大巨塔。
「RED WINGのベックマン(フラットボックス)」JPN27.0cmです。
アメリカサイズだとUS9.0、ドクターマーチンはUS10になります。
全長の長さはほぼ同じですが、つま先から甲までの高さがかなり高めになっています。
おそらくは冬用の分厚い靴下を使用する前提で設計しているのかなと。
冬用ブーツは厚手ソックス+インソール着用前提で!
雪国に暮らす靴好きとして、声を大にして言いたい大事なポイントなので、もう一度。
冬用ブーツ、あるいはスノーブーツは、「インソールを入れる」かつ「分厚い靴下を着用」前提で選びましょう!
スノープロウの耐水性は?雪に強い?
本当に雪国に住んでいるのであれば、「そもそも、アッパーの耐水性は大丈夫なのか?」と思う方が多いと思います。
結論から伝えるとめちゃくちゃ雪にも雨にも強いです!大雪の中で履いて、雪がついたまま玄関においておいた画像がこちらです。見てのとおり、まったく染みる気配がありませんよね。笑
DM’sスノーグリップは雪道や凍結路面でも滑りづらかったです。
そしてもうひとつ気になるのが「DM’sスノーグリップは本当に凍結路面や雪道で滑らないのか?」という点。
こちらも結論からお伝えすると、凍結路面や雪道で滑りづらいです。笑
もちろん私は雪国生まれ雪国育ちですから、それなりに冬道の歩き方も心得てはいます。しかし、一般的なゴム底の靴に比べて明らかに滑りづらく歩きやすいなと感じています。(現在進行形で履いてます)
雪解けシーズンのぐしゃぐしゃ路面でも浸水しないマーチンのソール
さて、ドクターマーチンのサイドゴアブーツを履き続けて半シーズン。
ついに雪解けの季節となりましたが、依然安心感のある耐水性はそのままです。
雪解けによる水たまりに足を踏みいれても一切浸水することはありませんでした。
ドクターマーチンの冬用スノーブーツまとめ
ということで本記事ではドクターマーチンのスノーブーツ「2976 スノープローチェルシーブーツ」をご紹介しました。
雪国に30年以上暮らしている靴好きの正直な感想としては…
「想像以上に快適でビックリ!」しています。ドクターマーチンを侮っていました笑
そんな訳で雪に強く、凍結路面や雪道を快適に歩きたいスノーブーツを探している方に本当にオススメです!
- 暖かいし、滑りづらいし、そしてクッション性が効いていて歩きやすい。
- さらにチェルシーブーツなので脱ぎ履きが楽!
- もちろんブーツなので雪も足に入りづらい!
なんでもっと早く買わなかったのかと…笑
ちなみに2976 スノープローチェルシーブーツの色展開は、私が購入したCOCOA(ダークブラウン)とBLACKの2色です!
履き心地と暖かさ抜群の冬用インソール
冬用のインソールをお探しの場合は、世界でもっとも有名なインソールメーカー「ペダック社」のVIVA WINTERが超オススメです。いつまで歩いても疲れなくなって、足にじわりと汗をかくくらい暖かいですよ。
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