ALDENモディファイドラスト専用のシューツリーを買ってみた【純正シューキーパーとの比較も】

アメリカを代表する本格靴メーカー「オールデン」

馬の臀部にあるコードバンという非常に希少な革を使ってつくられるオールデンの靴は履き心地はもちろん、コードバンならではの光沢感が人気の理由。

日本でもブルックスブラザーズなどを愛するアメトラ大好きっ子たちにはマストアイテムのひとつとして知られています。

今回はそんなオールデンのなかでもとりわけ有名なモディファイドラストと呼ばれる木型専用につくられたシューツリーを購入してみました。


オールデンのモディファイドラストについて

モディファイドラストとはALDEN社の数ある靴用木型(ラスト)のひとつです。

木型の特徴として小さめのカカトにくびれた土ふまず、そして広く取られた指先スペースに加え、内側が長めの独特な形をしたヒールがあります。

出典:https://www.mouldedshoeny.com/sizing

元々矯正靴の製造からスタートしたオールデン社が解剖学的に正しくフィットする靴を目指してつくられたのがFOOT BALANCE SYSTEMというラインだそう。

FOOT BALANCE SYSTEMではドレスシューズ用として「モディファイドラスト」が設定されており、ブーツ用はインディージョーンズが劇中でも履いていたことでも有名なインディブーツに使われている「トゥルーバランスラスト」が設定されています。

※さらにレアなラストとして「トゥルーフレアラスト」もあるそうな!

モディファイドラスト専用シューツリー

さて、そんな特徴のあるモディファイドラストですが、実際に手に入れてみるとその履き心地に驚くともに気が付くことがあります。

それは・・・

「シューツリーが全然あわねえ!」

という点です。


オールデン純正シューツリー×モディファイドラスト

ALDEN純正シューツリーの特徴

こちらがオールデン純正シューツリー。

オールデン社はかなり多くのラストを保有していますが、シューツリーはこの1択のみです。

特徴としてはやや大きめに設定されたカカトに幅広い大きさに対応できる先割れ式のシングルチューブタイプ。そして素材は軽くて匂い取り効果のあるシダーウッドです。

ALDEN純正シューツリーをモディファイドラストに入れてみる

そんな汎用性のある純正シューツリーをモディファイドラストの革靴に入れてみます。

ボールジョイント付近はややフィット感甘め。

シューツリーの形状が短いためボールジョイントから後ろ側はかなり隙間があります。

バンプ部分はなかなか良い具合の伸ばし具合です。

しかし先割れ型のためよーく触ると中で段差を感じます。

強めに磨く人だと跡が出来ちゃう可能性もありそう。

そしてモディファイドラストの一番の特徴ともいえるえぐれた土踏まず部分。

画像の通り、ほとんどフィットしておらず空間が残っています。

踵はほとんどフィットしていません。

見てわかる通り隙間が出来てます。

やはりこの特徴的なラスト形状には汎用性の高いシューツリ―だと無理があるんですねえ。


モディファイドラスト専用ツリー×モディファイドラスト

SPRING LINE製モディファイドラスト専用シューツリー

さて、ここからは本題となるモディファイドラスト専用シューツリーを試していきたいと思います。

このモディファイドラスト専用シューツリーはイギリスにある革靴の聖地ノーサンプトンにあるSPRING LINE社によって製造されています。

同社は革靴を作るのにかかせないラスト(木型)やシューツリーをつくるメーカーで、1982年に創業して以来、ノーザンプトンにある有名シューメーカーのラストやシューツリーを創り続けているまさに木型のプロフェッショナルといった会社です。

そんなSPRING LINE社が日本を代表する靴修理店「RESH」と共同開発したのが今回購入したモディファイド専用シューツリーなんです。

もう能書きだけで合わない訳がないと確信を得ています。(笑)

シューツリ―のスペック

  • スプリングライン(SPRING LINE)社製
  • サイズはUK8(US8.5-9.0向け)
  • 素材は固く耐久性に優れたメープル(カエデ)を採用
  • ツヤ感が美しいニス仕上げ
  • 定価18,000(税別)

モディファイドラスト専用シューツリーをモディファイドラストに入れてみる

さて、イギリスの歴史と日本のこだわりの結晶とも言えるシューツリ―の実力は如何に!?

まずはオールデン純正シューツリーでは隙間を感じたボールジョイント付近ですが、まったく空間がありません。

ピタリとフィットし、あらゆる皺を押さえてくれそうです。

土踏まず部分も同様。

これでもかというくらい強いフィット感です。

モディファイドラストは割と土踏まずに強い皺が入りがちで消耗が怖いところですが、このツリーならそのあたりも安心できそう。

バンプ部分のフィット感も良好!

先割れタイプのシューツリーじゃないので安心してワックスで磨くことができますねえ!

個人的に一番感動したのはヒールカップのフィット感。

これはもう完璧としかいいようがない仕上がりです。

内側が高く、外側が低く設定されたモディファイドラストの特徴をすべて掴み切った究極の形状といっても過言ではないでしょう。

パーフェクトです。


純正シューツリーと専用シューツリーを比較

オールデン純正シューツリーとモディファイドラスト専用シューツリーを並べてみました。

こう並べて見るとシューツリー自体のクオリティの差がすごい…。

価格的にも約2.5倍ほどなので当たり前といえば当たり前ですね。(笑)

先ほど触れたヒールカップのフィット感が良くわかるのがこちら。

踵の大きさはもちろん、純正ツリーは土踏まず内側に至るまでの空間ががら空きですし、甲部分に至ってはフィットすらしていません。

これ英国やフランス製の革靴から入るとわかるんですが、基本的にはシューツリーって靴の反りを防止するために右のようなフィット感になるんですよね。ただ最初にオールデンから入るとなかなかここまでフィットさせるものだってわからないと思います。

(一方でオールデンは伸ばし切らないことでやわらかなシュースプリングを形成させるという考えもあるそうですが!)

英国メーカーのシューツリーと比較

せっかくなので私が持っている英国シューメーカーのツリーとも比較してみます。

左からエドワードグリーン202/606専用ツリー、モディファイドラスト専用ツリー、チャーチ汎用シューツリーです。

一般的にエドワードグリーンの202ラストというとモディファイドラストに近い特徴があります。「土踏まずが付き上げられ、カカトは掴まれるような・・・」というものですが、シューツリー自体はなんとモディファイドラストのほうが土踏まずもカカトも小さめ!さらにはボールジョイント付近は大きめというかなり尖った形状なのがわかりますね。

一方で履きやすくて有名なチャーチのシューツリーはかなり楕円に近い形状です。

日本人から見るとなぜあのシューメーカーがこんな造りを?と思うでしょうが、おそらくは西洋人はカカトが我々アジアンに比べて大きい事実を考えると個人的には腑に落ちるところ。

サイズ選びについて

さて、なんとなくこのALDENモディファイドラスト専用シューツリーの良さが伝わってきたところだと思いますが、そうなると気になるのはサイズ問題ではないでしょうか。

何を隠そうこのシューツリー、UKの1サイズ刻み展開なんですよね。

そしてオールデンはUSサイズかつ0.5刻み。

はてこの画像は?

UK9とUK8でした。

なぜこうなるのかはあまり深く聞かないでいただきたい。

余計な話はさておき結論を下にまとめておきます。

  • US8.5にはUK8がぴったり!
  • US8.5にはUK9は挿入不可!
  • ライニング有り無しでサイズは変更不要!
  • ウィズD-E違いでもサイズ変更不要!

ということで、公式サイトの推奨サイズ通りにチョイスすればよいと思います。

一方で木を削ってつくる商品のためある程度誤差が出ることから、もしRESHさんに足を運べるならぜひ実際に入れてみて決めるといいのではないでしょうか。

まとめ

今回はALDEN社の代名詞ともいえるモディファイドラストのためだけに作られたRESH×SPRING LINE モディファイドラスト専用シューツリー」の購入レポートでした。

モディファイドラストをお持ちの方はぜひ一度検討してみては?

ちょっと高いですが、かなりの満足感を得られるアイテムだと思いますよ!