オールデンで皺入れの儀を行ってみた。【コードバンのシワ入れ体験レポート】

革靴にハマってしまったならば誰もが一度は通るのはコードバンを使った靴を手に入れることではないでしょうか。

コラーゲンたっぷりな馬の臀部の革を使った革靴は独特なツヤとうねるような履き皺が出来ることで有名です。

このコードバンを使った靴で一番有名なのはアメリカのALDEN(オールデン)社ということは誰もが認めざる得ないところだと思います。

そんなオールデンのコードバンシューズですが、うねるようなシワを期待して履いてみたら全然違う感じになってしまった!そんな声をよく聞くのも事実です。

 

ということで今回は

「なぜ思った通りのシワが入らないのか?」

この点について私なりの仮説とともに実際にシワ入れしていきたいと思います!

 


コードバンを使った靴で生じるシワ問題

1.左右非対称すぎるシワ

まずは初めに履きシワが左右でかなり異なるコードバンのオールデンです。

足にピタリとくっつくようなサイズを選ぶ英国靴の場合、大抵は足に対して平行な履きシワが生まれます。(それでもガイドしたほうがより綺麗に入りますが)

親指の付け根上部と小指の付け根が支持点となり、この2つを結び線にメインとなる履きシワが生まれる訳ですね。

一方で、大きめのサイズを選ぶと靴内部で空間が生まれます。

その空間により支持点があいまいになった結果、シワが散らかった状態になってしまうのかなと考えています。

 

2.折れたようなシワ

こちらは右足に折れたようなシワが入ったコードバンのオールデンです。

反対に左足にはいわゆるコードバンらしいシワが入っています。

これがどちらかに寄っているならばあまり問題ではありませんが、この例のように左右差が出てくるとちょっと困りものですよね。

私が思うにこの症状の理由は3つあると考えています。

  1. コードバンが薄すぎる
  2. コードバンが固い状態のまま屈曲させている
  3. タイトフィットの場合

 

仮説を検証

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そんな訳でとある仮説を立ててみました。

靴クリームなどをガッチリ入れて水分&油分過多にしたコードバンにシワ入れすれば、ほとんどの場合キレイに仕上がるのでは?

 

実はこの仮説はすでに検証済みだったりします。

 

皺入れしなかったコードバンのALDEN(ケアなし)

ミウラがはじめて高級紳士靴と出逢ったのはこの990です。(バリーラストの8.5D)

大きなコードバン一枚で作られたこのプレーントゥに心奪われた人も多いのではないでしょうか。ハワイのレザーソウルで購入。

9.0Dがルーズフィットに感じられたため、タイト気味の8.5Dをチョイスしました。

その後、何も予備知識なくホテルで試し履きしたところこういった状態になりました。

はじめは「こんなもんか」と思っていたのですが徐々にあまりに違う左右差が気になり始め…結局、手放しました。(笑)

英国靴に近いタイトフィッティングだったことから比較的真っすぐに足の形に沿ったシワが入っていますが、履き下ろす前のケアを行っていなかったからか、あるいは少し大きい右足のせいか、とにかく右足が折れたようなシワになっています。

 

皺入れしなかったコードバンのALDEN(ケアあり)

こちらは先ほどから登場しているALDENの超名作54321です。(モディファイドラスト9D)

別名V-TIPとかアルゴンキンとか呼ばれたりします。青山のラコタハウスで購入。

自然なシワが良いかなあ?と思い、一切シワ入れせず使用開始したものです。

前回の反省を生かし、ALDENのコードバンを製造しているHorween社でも使っているベネチアンクリームでたっぷり保湿してから履きました。

そのため折れたようなシワはあまり入りませんでしたが、ややリラックスフィットだったためかやや散らかった履きシワに。

 

皺入れしたコードバンのALDEN(ケアあり)

54321のフィッティングの経験からハーフサイズ下げてウィズを上げたのがこの54332です。(モディファイドラスト8.5E)

黒い真珠ことブラックコードバンの光沢が美しい一足。ニューヨークのMoulded Shoesから個人輸入しました。

これまでの経験に基づき、しっかりクリームを入れ、狙った場所にシワ入れをして履き下ろしました。おかげで大変綺麗な仕上がりになったのは良かったのですが、右足のほうが若干コードバンが薄かったらしく、目立たない程度の薄っすらと折れたようなシワが入っていました。

 

結論

そんな訳でこれまでの3足に基づく結論は下記となりました。

  • コードバンの革靴はケアをしてからシワ入れをすると見た目が綺麗な靴になりやすい!
  • ただし、あまりにもコードバンに左右差があるとどうにもならない!
  • パツパツなタイトフィッティングはちょっとリスクあり?

結局、最後は神頼みってことですね。(笑)

ということで今回はこの結論について実証実験を試みていきたいと思います!

 


ブートブラック リッチモイスチャーで柔らかくする

いきなりですが、自分の力では限界があることを思い知った上で出来る限り最善を尽くすのが人間ってもんですよね。

コードバンのケアにはこれまでベネチアンクリームを使っていましたが、水分油分をぶち込むことだけを考えると革の構造的にワックスじゃなければなんでも良い気がしてきました。

そんな訳で色々なブログをめぐっているとオールデン業界を代表するブログのひとつ「前略、物欲が止まりません。」でリッチモイスチャーを使って非常に綺麗なシワ入れをしている記事を発見。

リッチモイスチャーといえば以前コメント欄で大PUSHしていただき当ブログでも取り上げた思い出深いシューケアアイテムの一つです。

 

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日本を代表するシューケアメーカー「コロンブス社」の最上級ラインBoot Black。

そのBoot Blackでも超ニッチな保革専用のアイテムがリッチモイスチャーです。

主成分はオーガニックコスメでよく使われているまさかのアルガンオイル。それにマカダミアナッツバターやらヒマワリバターを配合した革靴の贅沢スキンケア商品といったところ。

 

そんなアイテムを

オールデン界のスターが大成功!×ミウラな日々の(大変貴重な)読者が大PUSH!

となるともはや使うしか選択肢はないという訳です。(笑)

 

リッチモイスチャーを塗り込む

ということでガンガン塗っていきます。

バンプ部分を中心に履きシワが出きるところにしつこく塗りたくります。

片足5-7回くらいやりました。ビシャビシャです。(笑)

ビフォーアフター、見ていきましょう。

 

リッチモイスチャーを使う前のコードバン

こちらがリッチモイスチャーを使う前のオールデン。

アンライニングとはいえコードバンが持つ固さをしっかり感じます。

 

リッチモイスチャーを使った後のコードバン

グニャリ。

型崩れ上等状態に仕上がりました。

ちょっと不安を感じるくらいに柔らかくなりましたが、、、まーこんなもんでしょう!

 

準備は整った・・・!

BOOT BLACKのリッチモイスチャーでリッチに水分&油分過多にしたコードバン。

いっさいのツヤはなくなりましたが、非常に柔らかい状態となりました。

 


ALDEN皺入れの儀『ミウラな日々版』

1.いつものソックスで足入れする

このオールデンを履くときによく使うであろうソックスを履いて足入れします。

靴紐の通し方は画像ではオーバーラップになっていますが、調整しやすいパラレルがオススメです。(このときなぜオーバーにしたのかは覚えていません)

 

2.好みのシワが入った靴を用意する

これがちょっと他の方のシワ入れと違う工程になると思います。

これまで3足のコードバンを経験してきたミウラに言わせると「革靴1足目で至高のシワを目指すのは無理」です。だって何が100点かわからないですよね。

なので片足には新品のオールデン、その反対には目指すべきシワが入った革靴を履きます。

 

3.ボールジョイントのシワの位置を決める

ミウラの場合、大抵親指の付け根上部から小指のボールジョイントまではやや斜めの線が入ります。

この斜めラインに沿ってシワが入らなかった場合はその近辺に追加にシワが入ることが多いので今回も斜めを狙うことにします。

 

4.踵を上げて第1のシワを入れる

親指上部の付け根部分を確認したらそこに向けてペンを押さえつけます。

 

そのままゆっくりとカカトを上げていきます。

 

無事にボールジョイント部のシワ(第1のシワ)が出来上がりました。

リッチモイスチャーをどっさり使っておいたおかげでコードバンらしいシワが入っています。

(にっこり)

 

5.第2のシワをガイドする

第1の皺が入った状態で何度かカカトを上げ下げしていると、指先側にもう1シワ入るはずです。これを第2のシワととりあえず名付けましょう。

この第2のシワは、自然にできた隆起をガイドしてあげる程度がオススメです。

というのも第2のシワは「第1のシワ」と「靴自体の形状」、「自分の足」そして「先芯」の4つの要素によって形成されるものなので、ここで自然に逆らう形状を狙っても後から新しいシワが入ってしまう可能性が高いからです。

よくいわれる人工的なシワがダサい問題も多少は解決できますしね。(笑)

 

第2のシワは先芯次第!?

良ーく見ると第1のシワと第2のシワの間がやや大きめに仕上がっていることが確認できます。

ここで一度Alden5610の靴内部をみてましょう!

 

ALDEN 5610 U-TIPアンラインドコードバン【Alden for Anatomica】

このとおりだいぶ先芯が短いんですね。このことからアンライニングモデルということもあって先芯がほとんど入っていないから第2のシワがつま先側に形成されたと考えられます。

通常のコードバンのオールデンであればよりカカトに近い箇所に第2のシワが入るでしょう。

 

6.両足にシワを入れたら完成!

残った左足にも右と同じようなシワを入れて完成。

両足に同じようなシワができて大満足!

しかもコードバンらしいうねるような履き皺ですから完璧です!(笑)

 


オールデンのシワ入れまとめ

ということで今回はコードバン製のオールデンにシワ入れを行ってみました。

繊細な履き皺が入るカーフとは違って履き皺がその靴自体の大きなポイントとなるコードバンシューズ。

しっかり水分と油分を補給してからシワ入れの儀に立ち向かいましょう!

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