オールデンでもっとも大きな木型と呼ばれるトゥルーバランスラストのサイズ感については気になる方は多いと思いのではないでしょうか。
親父たちの憧れ「インディー・ジョーンズ」が愛用するあのブーツ、冒険好きなら一度は所有してみたいもの。
本記事ではそんなインディーブーツとトゥルーバランスラストのサイズ感についてご紹介したいと思います。
オールデン(ALDEN)について
1884年にアメリカ北東部のマサチューセッツ州でチャールズ・H・オールデンが創業しました。
高級紳士靴だけではなく、高品質なカスタムメイドのブーツでブランドの土台を築いたそう。
1993年に同氏が引退してからは、現在も経営を続けるターロウ家に引き継がれます。
事業を拡大すると共に、かの有名な「Horween社の救済」も行ったことにより、今では地球上でもっとも有名な“シェルコードバンの紳士靴の販売するシューメーカー”としての地位を確立しました。
オールデンの有名モデル
そんなALDENは長い歴史の中で大変数多くの代表作、いわゆるアイコンモデルを生み出しました。
一枚の大きなコードバンでつくった990と呼ばれるプレーントゥブルッチャー。
その履き心地や他メーカーに無い独自のスタイルで日本人にとても人気のある54321V-TIPアルゴンキン。
ローファーの定番スタイルとして誰もが認知しているタッセルモカシンにいたってはオールデンが生み出したと言われています。
さらには軍隊用として開発されたミリタリーラストを使ったタンカーブーツも大変有名です。
そして最後は今回取り上げるインディーブーツです。
インディブーツ(INDY BOOTS)について
その名の通り、冒険映画の名作「インディ・ジョーンズ」」でハリソン・フォードが愛用していたことからインディーブーツと呼ばれるようになったのがこのブーツ。
劇中で使用していたのはアッパーは耐久性に優れたブラウンのオースティンカーフ、そしてアウトソールにはオールデン独自のネオコルクソールを採用したもの。
ブーツデザインとしては、トゥに施されたやや角ばったスクエア型のマシンステッチが特徴的で、ブーツながらも簡単に脱着できるよう工夫されたスピードフックもそのスタイルにかっこ良さを加えています。
TRU BALANCEラストについて
そんなインディーブーツに採用されているのがトゥルーバランスラストと呼ばれる1960年代から続くブーツ用の木型です。
多種多様なラストで靴を製造するオールデン社のなかでも「もっとも大きく、もっとも広い木型」として有名です。(チャートでも一番右側にありますね)
凄まじいほどの歩きやすさを誇るモディファイドラストと同様に、矯正靴を発端とした正しい歩行をサポートするフットバランスシステムを採用しており、その歩行感は一般的なワークブーツの比ではありません。
ラストの特徴としては土踏まずの絞りあるもののモディファイドラストよりも緩やかで、指先周りはさらに広く、そしてやや甲が低めという点があり、このあたりがインディブーツのサイズ選びで重要な指標となってきます。
インディブーツ/トゥルーバランスラストのサイズ感
それでは実際のTRU BALANCEラストを使ったインディブーツのサイズ感についてご紹介したいと思います。
まずは私の基本データですが、下記特徴があります。
- 実寸26.5~27.0cm
- かなりの幅広足
そして私のブランノックデバイス画像はこちら。
- レングスはUS9.0
- アーチはUS9.5
- ウィズはE
オールデンであれば、バリーラストは9D、アバディーンは9.5D、モディファイドラストは8.5Eがマイサイズです。
オールデン史上もっとも大きな木型となるトゥルーバランスラストのマイサイズはどれになるのでしょうか?
Tru Balance Last (US8.5D)
まず試したのはUS8.5Dです。
痛みに耐えかねて手放してしまったバリーラストのUS8.5Dですが、トゥルーバランスラストの8.5Dでは痛みはなく、かなりピッタリとしたフィット感。
長さも良く、甲も無理なくピタリとフィット。土踏まずも軽くサポートされる感触もありますし、ウィズもコルクが沈めばちょうど良くなりそうです。
トゥルーバランスラストの8.5Dはドレスシューズなら間違いなく満点レベル。
ただし、インディブーツはあくまでワークブーツです。
ブーツでピタピタ過ぎると足首周りがテーピング状態になって歩きづらかったり、そもそもブーツ用の分厚い靴下だとキツさを感じる場合もあるのでちょっと検討の余地ありといったところ。
Tru Balance Last (US9.0D)
次に試したのがUS9.0Dです。
こちらは足入れをした瞬間に足全体が軽く触る感覚でした。
US8.5Dのインディーブーツとは異なり、カカトや土踏まずのサポートはあまり感じられません。
靴下をワークブーツ用に買えると幾分かマシになりましたが、少し全長の長さを感じます。
トゥルーバランスラストの9.0Dはそこそこ大きめな気がします。
あ~、これは…おそらくUS8.5Eだなあ。
モディファイドラストとトゥルーバランスを比較
モディファイドラストはトゥルーバランスラストと同様にフットバランスシステムに則ったラスト設計がされている兄弟ラストのようなタイプです。
トゥルーバランスラストUS8.5DとモディファイドラストUS8.5Eと比較してみました。
大きさはほぼ同じですが、気持ちモディファイドラストのほうがフィット感は楽に感じます。
コルクが沈んだのが理由の可能性もありますが、やはりDウィズとEウィズでは差が出るのかな?といった印象。
共通のフットバランスシステム
前述の通り、インディブーツに採用されているトゥルーバランスラストと、モディファイドラストは同じフットバランスシステムを採用した兄弟ラストの要素を持っています。
歩行のためのアーチを支えるための設計はモディファイドラストとまではいかないまでもトゥルーバランスラストにもしっかり適用されていますね。
バリーラストとトゥルーバランスを比較
オールデンでもっともポピュラーな木型がバリーラストです。
同社の木型でも大きめに分類され、ドレス系にしてはゆったりした履き心地が特徴です。
個人的な感覚ですが、バリーラストUS9.0EとトゥルーバランスラストUS9.0Dはほぼ同じ履き心地でした。
レッドウィングとトゥルーバランスを比較
最後はワークブーツの王者、レッドウィングのベックマン9060フラットボックスと比較してみました。
ベックマンのUS9.0DはトゥルーバランスラストのUS8.5DとUS9.0Dのちょうど間くらいの履き心地でした。
写真はIndybootsが9D、Redwing9060も9Dですが、明らかにIndybootsのほうが大きいです。
ただし、同じレッドウィングでもアイリッシュセッターなどのEウィズタイプだと話は変わってくると思います。
トゥルーバランスラストのサイズ感と選び方 まとめ
ということで本記事ではALDENでもっとも大きな木型「トゥルーバランスラスト」を採用したインディーブーツのサイズ感に迫ってみました。
結果としては
かなあと言ったところ。
モディファイドラストとレッドウィングの感覚は予想に基づくものですが、それなりに信憑性はあると思います。
ですが、絶対に忘れてはいけないのがドレスシューズと同じ選び方をするべき木型ではないということ。
あくまでワークブーツ。履くべき靴下も厚めになりますから。
そんな訳で、この記事がインディブーツのサイズでお悩みの方に役立てば幸いです。
- トゥルーバランスラストはオールデンでもっとも大きいワークブーツ用の木型!
- バリーラストと同じサイズ・ウィズなら、トゥルーバランスの方が大きい!
- ドレスシューズと同じ履き心地を求める場合はサイズダウン要!
ちなみに私は8.5Eがマイサイズとわかったので…(あとは聞かないでください泣)
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