雨に濡れた革靴の正しい乾かし方とお手入れ方法【ずぶぬれ帰宅直後編】

革靴が雨に濡れてビショビショになった方がこのページを見ていると思いますので、まず先に結論を並べておきます。

  1. ファイバークロスや吸水タオルで水分を取り除く
  2. 靴底のゴミを取り除く
  3. 革靴が乾く前にデリケートクリームを塗りこむ
  4. 木製のシューツリーを入れて冷暗所で乾かす
  5. いつも通りのシューケアで復活

ということで、本記事では雨に濡れた革靴の正しい対処方法と、トラブル発生のメカニズムなどをご紹介します。


雨でびしょ濡れになった革靴

たったいま脱いだばかりの状態です。滴り落ちる雨水。

全体的に雨で濡れており、2トーンくらい暗くなっています。

そのままにすると、銀浮きや塩吹き、取れない雨染みに型崩れと様々なトラブルが発生してしまいます。

屈曲運動が多いバンプ部分はとくに濡れています。

薄めに鏡面磨きをしていたつま先部分についても、バンプ部分同様にビショビショで雨染みがたくさんできています。

雨がはねがちなカカトまわりも雨シミだらけ。

積み上げヒールも濡れてしっとり感が出ています。(ここって革なんですよ)

1.ファイバークロスや吸水タオルで水分を取り除く

まずは、革靴の表面(アッパー)の水分を可能な限り取り除きましょう!

ここで使用すべきなのはタオルや靴磨き用の布ではなく、ファイバークロスや吸水タオル。

綿100%のものに比べると圧倒的な吸水力の差に驚くはず。

ファイバークロスや吸水タオルは、靴専用のものを日ごろから用意しておけば便利です。

2.靴底のゴミを取り除く

次に靴底専用ブラシで汚れやゴミを取り除きます。(タワシでもOK)

そのまま乾いてしまうと靴底にこびりついてしまいますし、何より見た目もみすぼらしくなってしまいます。


3.革靴が乾く前にデリケートクリームを塗りこむ

ここがもっとも重要なポイントです。

雨に濡れた革靴が乾ききる前にデリケートクリームを塗りこみます。

こうすることで雨によるほとんどのトラブルを防ぐことができます。

雨で濡れた革靴がおかしくなるメカニズム

ちょっと話がそれますが、雨で濡れた革靴で何が起きるのか触れておきたいと思います。

皮革というのはコラーゲンの繊維の集合体で出来ています。

そして大きく分けて2層に分かれています。表面にある銀面、そのすぐ下にある床面です。

コラーゲン繊維の中に油分と水分が留まることで、皮革はしなやかさを保っています。

もしも油分や水分が抜けると・・・ビーフジャーキーを想像してもらえばイメージがつきやすいと思います。

革靴が雨に濡れると、このコラーゲン繊維に雨が多量に入り込むことによって、水分が蒸発する際に油分なども一緒に引き出されてしまいます。

これにより過剰にコラーゲン繊維が収縮してしまい、しなやかさが失われたり、銀面と床面の状態に差が出ることによって銀浮きしたりします。

そしてもっとも大切なポイントは皮革の可塑性には限界があること。

過剰に収縮してしまった皮革はお手入れしても元には戻らないんですね。

ということで、ほとんど水で出来ていながら適度な油分と保湿成分が入ったデリケートクリーム。

これでアッパー全体を包んでやることによって、雨水でびしょ濡れになった革靴の状態が悪化することを最小限にとどめることを狙います。

無色の靴クリームは?

皮革は自然物ですから、どうしてもすべての面が同じように乾いていきません。
油分を多量に含んだ靴クリームだと、場所によって偏りが出て余計なシミをつくる可能性があります。

デリケートクリームを革靴全体に厚めに塗りこみ、手の平で擦り込んだ状態がこちら。

とくにブラシや布を使う必要はありません。

ちなみに私はすこしでも状態が良くなることを祈ってちょっと良いデリケートクリームを使っています。笑


4.木製のシューツリーを入れて冷暗所で乾かす

最後は革靴にフィットした木製のシューキーパーを入れて冷暗所で乾かします。

木製のシューツリーはライニングの湿気を吸収し、革靴の型崩れを防ぎます。

乾燥時の注意点

  • 太陽光やドライヤーに当てて乾かすと、皮革が過剰に収縮することによってしなやかさが失われ、なにより型崩れします。
  • 室温が高い場所で乾かすとカビが生える可能性が非常に高まるので注意。

乾燥時に新聞紙は使えないの?

ライニングまでもビショビショになった際は、靴の中の水分を抜くことを目的として使用するのは良いと思います。

しかし、最終的に入れるのは木製のシューツリーをオススメします。

もちろん理由は型崩れ防止です。

冷暗所においてゆっくり朝を待つ我が相棒、チャーチのグラフトン。

明日が待ち遠しい!

 

デリケートクリームを塗った結果

色々と御託を並べましたが、雨でびしょ濡れになった革靴にデリケートクリームを塗って一日経ったのがこちらです。

全体的にツヤは一時的に失われましたが、シミや塩吹き、銀浮きに型崩れは一切発生していないことがわかると思います。(積み上げヒール部分はちょっとあやしいかも)

とりあえずよかったよかった~!

Before

After

5.いつも通りのシューケアで復活

あとは靴クリームやシューポリッシュを使って普段どおりのシューケアをすれば、いつもの相棒に元通りです!

お気に入りのシューケアグッズで存分に磨き上げてしまいましょう!

 

雨の日の注意点

さて、今回は雨に濡れた革靴のお手入れ方法をご紹介しましたが、

一番忘れてはならないのは「そもそも革靴を雨でびしょ濡れにしないこと」が重要です。

革靴はびしょ濡れになって長持ちするように出来てません・・・。

注意点について簡単なリストにまとめてみました。

  • 天気予報を見てから革靴を選ぶ
  • シボ革やオイルドレザーなど耐水性に優れる革靴を選ぶ
  • ガラスレザーやポリッシュドバインダーカーフの革靴を選ぶ
  • 場合によっては長靴を履く選択肢を検討する
  • カーフなどを使った一般的な革靴を選ぶ
  • ラバーソールではなく、革底の靴を選ぶ

最強の雨靴はポリッシュドバインダー

ちなみに余談ですが、雨の日ならばガラスレザーやポリッシュドバインダーで作られた革靴が最強です。

これらの皮革は表面に樹脂加工がされているのでそもそも水が染みこむことがありません。

 

まとめ

ということで本記事では雨でびしょ濡れになってしまった革靴の正しいお手入れ方法をご紹介しました。

シューケアマニアとして現在の最適解を解説しましたが、そもそもは避けるのが1番です。

やってしまった貴方、今日からは今まで以上に天気予報に目を光らせましょうね!

そんなミウラも緊急用にカバンに入れているのがこちら。
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