シューメーカーでは意外と良くある廃盤
革靴を好きになると最新のモデルから定番モデルまで様々な靴達に出会い、そして時には別れを繰り返すことになると思います。日本製から本場英国製、ちょっとエスプリ漂うフランスのものだったり、オールデンのようなアメリカントラッドを体現するようなブランドなどなど…星の数ほどの選択肢がある中で徐々に自分の好みというものが形成されていき、それがスタイルに…。
と収まっていけば話は簡単なんですが、この業界どうにもならないパターンが時には出てきます。そのひとつが廃盤品(生産終了品)がどうしても欲しくなってしまった場合です。
頑張れば手に入れられる廃盤品
https://www.facebook.com/jmwestonofficieljp/
例えばJ.M.Weston。ローファーで非常に有名なシューメーカーですが、ストレートチップ300、セミブローグ310と内羽根式シューズの完成度が業界屈指なのはもちろん有名な話です。それならば内羽根フルブローグも!と思うところですが、なんと内羽根フルブローグは現在廃盤中で店頭では手に入れることができません。しかし、そこはシューメーカーですから定価にいくらかのアップチャージをかけてMTO(Made To Order)さえすれば何とか手に入れることができますし、たまに行われるヒストリカルモデルオーダー会というイベントであればアップチャージ無しで注文することも可能だそうです。
頑張っても手に入らない廃盤品
http://emperorsrealclothes.com/shoes/paraboot-michael-phoque-back-to-the-best-of-basics/
しかし、今回取り上げるParabootにはMTOでもどうにもならない幻のシリーズがありました。それがフォック(PHOQUE)と呼ばれるアザラシの皮革を用いたシリーズです。とくにパラブーツの大定番のひとつ「ミカエル」とアザラシ革を組み合わせたミカエルフォックは非常に有名です。
アザラシ皮革は2009年よりEUで毛皮製品の取引が禁止となったことから供給数が激減し、そのままフォックシリーズは生産終了(廃盤)へ。その後、なぜか数年に一度少数が販売されたりしていましたが2013年ごろにはほぼほぼ新品を見ることは無くなっていたようです。
そんな話を聞きながら、北の大地に住むものとしては「アザラシの革を使ったPARABOOTなんてまさに雪国専用だなあ、ほしかったなあ」とたまに思い出す日々を過ごしていました。
MICHAEL PHOQUEとの出会い
とある日曜日、妻とPARABOOTへウィンドウショッピングに訪れました。以前ウサギ革を使ったミカエルラビットを試着したミウラ妻。どうやらもう一度履いてみたかったようで、場合によっては本気で狙うことも視野に入れていたようでした。
以前試着したミカエルラビット(ウサギ毛)
パラブーツ札幌店(Paraboot Sapporo)のトランクショーに赴く。北の大地、北海道は札幌に彗星のごとく現れたParaboot札幌店。 珍しいパラブーツが期間限定で集まるTRUNK SHOWが行われているということで、ミウラ妻と友人と早速行ってきました。 立地は札幌のキャットストリートことシャワー通りです。...
バリエーション豊かな毛皮を使ったコレクション
店内に入り、毛皮を使ったミカエルコーナーを覗く我々ミウラ夫婦。
ウサギにポニーにミンクとまさに毛皮王国!ある意味一番選び放題の時期なのかもしれませんね。「やっぱりクリーム色にラビットファーを組み合わせたやつはカワイイねえ」なんて話しながら眺めていると、以前友人ZがルソーというU-TIPシューズを購入した際にご対応いただいた店員の方からちょっとしたことを案内してもらいました。
「実はアザラシのミカエルフォック、レディース限定ですが予約受付しています。」
・・・!?
「じゃあ予約します!」
気が付くと自分には一切関係ないレディースモデルにも拘わらず私が率先して予約していました。(笑)
サイジングはミカエルで。
現物はもちろんないので店頭在庫としてある定番のミカエルでサイズを測り、そのまま予約。うちの妻は往々にしてこういう出会いが多いです。まさに”持っている”とはこのことか。
ちなみにサイズですが以前ミウラ妻がミカエルを試着した際はゲージが2.5にも拘わらずUK2がジャストと判断したのですが、改めて履いてみるとUK3がルーズフィットでUK2.5がジャストフィットとなりました。やはり試着は日を分けてしたほうが良いですね。
PARABOOTはウィンターフェアー中。
今回は運よくWinterフェアーが開催されていたこともありオリジナルのシューツリーが付いてくるとか。それは良いね!とはしゃいでいると予約したミカエルフォックのサイズが小さすぎて適合するサイズのシューツリーが無いことが判明。
どうしたものかと悩んでいると私が所有しているウィリアムのサイズで手配するのはどうかと嬉しいご提案をいただきました。純正シューツリー信者のくせにALDENのシューツリーを使用しているという体たらくぶりがいい加減気になっていたので本当にGOODなタイミングでした。(でもなかなかピッタリなんですよ)
そんなこんなで入荷は夏ごろ、価格は未定。数量限定予約販売のため毛皮柄による返品不可という条件でしたが、そんなものはもちろん一切障害にはならず、ドキドキワクワクしながら夏の到来を待つことになったのでした。
ついに入荷の連絡が!
それから数か月後…。ついに私の携帯に連絡が。
「ミカエルフォックが届きました。毛皮部分もかなり当たりなものだと思います。」とのこと。期待を膨らませて北の都、札幌へ。
久しぶりに訪れたPARABOOT札幌店では毛皮を使ったコレクションが並べられたコーナーが出来ていました。しかし、今回迎えにきたのはこれらのエレガントなファーたちではありません。
雪国の民のために作られたといっても過言ではないアザラシファーのミカエルフォック。一体どんな靴・・・スタイルなのでしょうか。
目の前に現れたミカエルフォック
待ちわびたミカエルフォックは一体どんな…。
せっかくなので次回ご紹介したいと思います。(笑)
ちょっと耳寄り情報
ミカエルフォックについて
2018年8月頭よりレディースモデルのみ数量限定で販売中だそうです。
気になった方はPARABOOTの直営店に足を運んでみてはいかが?
PARABOOT札幌店は開店1周年
ちなみにPARABOOT札幌店では開店1周年イベントが開催中となっており、8/16-8/26の間に購入すると特製シューツリ―が付いてくるそうですよ。今ならミカエルフォックとシューツリ―を同時にGETできるかも?
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