Edward Green Halifax(ハリファクス)【ドーバーのブーツタイプ】 | ミウラな日々

Edward Green Halifax(ハリファクス)【ドーバーのブーツタイプ】

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前回の記事で履き比べし、ややリラックスフィットを選択したブーツです。

実は友人とロンドンパリ旅行に行った際、革靴の聖地ノーザンプトンで入手したのがこのブーツの黒バージョンでした。しかし、シューラックをよくよく眺めてみると黒いブーツを追加したのは失敗だったということに気がついてしまった結果、泣く泣く手放していました。

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そんなときに巡り合ったのがこのバーガンディバージョンのHalifax!!

もう自分の買い物下手さにはいまさら驚くことはありません。

「これの黒いやつ持ってなかった?」と妻に言われようとも気にすることはありません。いまさら下手くそ加減は変えられないのです。

 

Edward Greenについて

1890年にノーサンプトンで創業した英国を代表するシューメーカー。創立から約100年後に経営破綻しかけるもイタリアでシューデザイナーをしていたジョン・フルスティック氏がたった1£で買収。その後見事に再建し今に至ります。氏が生み出したエドワードグリーンを代表するラスト202(新型)の履き心地はあまりにも有名です。

 

Halifax last202 UK8.5

イギリスのノーサンプトンから持って帰ってきたこのチャッカブーツはHalifaxと呼ばれるブーツです。このブーツ最大の特徴はやはりエドワードグリーンを代表するスキンステッチU-TIPシューズ『ドーバー』のブーツバージョンということでしょう。

 

傑作木型202

採用されたラストはジョン・フルスティック氏の傑作ラスト202。伝統的な英国靴らしいエッグトゥにインサイドストレートな内振りのシルエットが特徴的。ボールジョイント部はエドワードグリーンのラストの中でもっとも広く取られている一方、オールデンのモディファイドラストを思わせるほど土踏まずのアーチ部分は高めに設定されています。

 

ライトアングルステッチモカ

職人が手作業で縫い合わせた絶妙な塩梅のスキンステッチ。ドーバーの象徴的なディテールとなるライトアングルステッチモカと縫い糸を見えないように合わせたトゥのセンターシームが特徴的。

 

ヒール部分はドーバーそのもの

ヒール部分から天に向かってパーツが伸びています。ドーバーのスタイルそのままにブーツに仕立て上がっているのが嬉しいところ。

 

羽根の感覚はやや広め

初めてハリファクス(Halifax)のフィッティングで間違いなく困惑するのが羽根の開きです。一般的な外羽根ダービーシューズやチャッカブーツとは異なり、明らかに羽根の距離が広めに取られています。私もノーサンプトンで危なくハーフサイズ上げることを考えるところでした。(笑)

 

安心のダイナイトソール

私がドレスブーツを集めているのはやはりどんな仕様であっても雪国で履くには短靴は難しい場合があるから。そんなシチュエーションを想定しているのでソールはやはりラバーソールです。英国でも雪道でも使えるソールとされているダイナイトソールなら安心です。(滑らない訳ではないのが玉に傷ですが!)

 

スペードソールはオミット

ドーバーの象徴的なディテールとなる接地面がダブルソール、土踏まず面がシングルソール仕様の『スペードソール』はダイナイトソールではオミットされています。流石にラバーで変形型のミッドソールを入れるのは難しいようで。

 

インソックは嬉しい新ロゴ

EDWARD GREENは時代によって様々なロゴがあり、旧工場製と判断できたりするためにそれぞれファンがいますが、私は断然に新ロゴ派。この正方形にまとめられたレタリングは本当に上品かつカッコ良いと感じます。カカトに微妙に感じるエンボスも好きなポイントの1つです。

 

アッパー素材はユタカーフ(Burgundy Utah)

このHalifaxのアッパーに使用されているのはエドワードグリーンのオリジナルレザー『Utah Calf(ユタカーフ)』です。ユタカーフは元々はデルプレと呼ばれるオイルが多く含まれているカーフ素材に型押しを施したもの。しかし製造難易度が高く厚くて状態の良いものが要求されるためデラプレおよびユタカーフとして使える皮は10枚に1枚程度だそう。

実際に手に取るとシュリンクレザーと勘違いしてしまうほどの自然な型押しがなされています。独自に配合された9種類のオイルにより、雨雪にも強いのが嬉しいところ。

 

ユタカーフの注意点(ポリッシュはNG)

そんなユタカーフですがひとつだけ注意点があります。それは決してポリッシングをしてはいけないこと。ロンドンのジャーミンストリート店で教えてもらったのですが、厚くて丈夫なユタカーフですが、その肌触り同様に表面は繊細な面があるため、ワックスでポリッシングし出来た塗膜が割れる際、一緒に表面が割れてしまう危険性があるそうです。

なのでどうしてもワックスを乗せたい場合は絶対に屈曲しないつま先の本当に先っぽ程度にとどめておいたほうが良いかもしれません。

 

ユタカーフのメンテナンスについて

Utah Calfのシューケアについてはフランスのエドワードグリーンパリ店でガッチリレクチャーいただいた記事がありますので興味がある方はぜひご覧ください。

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サイズ感は…

一般的にブーツは脱ぎやすさの観点からハーフサイズ上げる場合が多いのですが、私の場合は短靴と同様のサイズを選びました。ラスト202のドーバーと同様にUK8.5/US9.0 202Eがジャストサイズ!しかし、シューツリ―は明らかに入れずらいのでそこはご注意を。

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まとめ

今回はDOVERのブーツ版、Halifax(ハリファクス)のご紹介でした。

ドーバーファン、あるいはU-TIPラバーには是非ともオススメしたいナイスなブーツです。

冬真っ只中の12月、さっそくプレメンテして履き下ろしたいと思います!

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