先日、運よく手に入れることができたミカエルフォック。
PARABOOTの大定番チロリアンブーツにアザラシの毛皮を施したお洒落度がなかなか高い一足です。(フォックはアザラシの毛皮を指します)
シューケアマニアのミウラですが、実は毛皮を扱うのは初めて!
色々と調べてみますが、ブラッシングだけで良い!とかシリコン入りの防水スプレーはダメ!とかなかなかパッキリとした情報がありません。
そんな中発見したのがシューケアにおいてミウラが全幅の信頼を置いている1909シュプリームクリームデラックスを世に送り出したコロニル社がラインナップしている「コロニル バリオスプレー」でした。
Collonil VARIO SPRAYについて
毛皮の防水と保護
ハラコ・ファー素材にフッ化炭素樹脂が防水効果を与えます。
ホコリや汚れの付着を防ぎ、素材の持つ風合いを維持します。出典:https://collonil.ph/vario-spray.html
バリオスプレーはドイツのコロニル社が発売する毛皮用防水スプレーです。
その主成分はフッ化炭素樹脂。シリコンとは異なり通気性を保ちつつ防水性を付加してくれる優れた成分で・・・。
おや?
よく見るとVARIO SPRAYの下に気になる記述があるぞ。
どれどれ・・・
Protection and care for material combination!!
(コンビ素材のプロテクトとケア!!)
ミカエルフォックのプレケア
そんな訳でミカエルフォックのプレケアを進めていきたいと思います。
先述の通り、バリオスプレーはコンビ素材用防水スプレーなので(しかも栄養を与えて色味を鮮やかにするそうな)この1本で済みそうですが、ミカエルフォックは革靴要素も強い靴。
しっかりとリッチな靴用クリームをたっぷりと塗りこんで足当たりを少しでも柔らかくすることにしました。
1909シュプリームクリームデラックスを塗り込む
相変わらず素晴らしく伸びが良く、浸透力も凄まじい1909シュプリームクリームデラックス。
バリオスプレー同様にクリームにフッ化炭素樹脂が含まれているので雨や雪にも強くなるのが嬉しいポイントです。
ボールジョイント部
履き始めに痛くなりやすい小指と親指の付け根を結ぶライン「ボールジョイント」には念入りにクリームを塗りこみます。
革が固いままだと痛みを感じやすい部分ですからね。
バンプ部分
履きシワが入るバンプ部分の裏側にもクリームを塗り込みます。
ここって結構盲点でアッパーの保湿はしっかりする方が多いと思いますが、この裏側も革が使われているのでクリームを入れることでさらに足アタリが柔らかくなります。
被せモカも忘れない
チロリアンシューズ特有の被せモカにも忘れずにクリームを塗りこみましょう!
この靴の構造上もっとも負荷のかかる場所のひとつですから。
靴クリームのあとはブラッシング
靴全体(毛皮部分除く)にクリームを塗りこんだらブラッシングしてツヤ出し+クリームをさらに革の中に入れ込んでいきます。
このように・・・
大きな・・・
ストロークが大事です。(冗談です)
しっとり柔らかくなったリスレザー
クリームが革に浸透してしっかり柔らかくなりました。
ちなみにミウラは購入直後の靴には必ずクリームを塗ることをオススメしています。
いよいよバリオスプレーの登場
さて、アッパーレザーのケアが終わったのでついに毛皮部分に突入です。
スプレーをするので靴ヒモを外しておきましょう。
スプレー噴射は屋外で。
いよいよバリオスプレーの登場です。
このブログをご覧の方々には釈迦に説法ですが、こういったスプレーを使用する場合は必ず屋外で作業しましょう。
スプレーを一気に吸い込み、肺に防水物質が大量に付着すると大変なことが起きてしまいます。(検索するとなかなか怖い記事も出てきますよ)
20cmほど離した場所から噴射!一か所につき約4秒程度スプレーしていきます。
スプレー後のフォック
いくら毛皮用スプレーとして販売されていても貴重な毛皮がどうなるか心配ですよね。
ミウラ夫婦が人柱になったのでご安心ください。(笑)
毛皮部分はスプレー成分が本当に小さな水滴のような形でつきますがすぐに消えます。
アッパーレザー部分についたスプレーも最初は濡れたような表情となりますが、ちょっと待つとすぐに乾いてわからなくなりますよ。ご安心を!
風通しのよい場所で乾かす
バリオスプレーを靴全体に噴射したら風通しの良い場所で乾かしましょう。
といっても4-5分もあれば完全に乾く程度なのですぐですよ!
ブラッシングで毛並みを整えて完成!
靴をもって家に戻ったらゆっくりと毛皮部分にブラシをかけてあげましょう。
毛並みが整って良いツヤ感が出てきます。
これで完璧!
靴紐を通し直せばいつでも履ける状態に。
ミウラ妻もワクワクそわそわしています。(笑)
コロニル バリオスプレーのまとめ
今回はコロニルが発売するハラコ・ファー用防水スプレー「バリオスプレー」の使用レビューでした!
正直なところ、本国ではコンビ素材用として販売されているので毛皮に特化した防水スプレーという訳ではなさそうですが、その使用用途と日本でのマーケティングを考えてハラコ・ファー防水スプレーのシールを貼っているんだと推察しています。
ちなみにミンク、チンチラ、シルバーフォックスなどの油分が多い毛皮の場合は、こういった防水スプレーいらずの防水力が元からあるそうです。
そういった毛皮をお持ちの場合は毛皮用のブラシだけでも良さそうですね。
この記事が毛皮製品をお持ちの方に少しでも役に立ったら幸いです。
ブログ内を検索する!