数々の名作シューケアグッズを世に送り出すフランスのシューケアブランド”サフィールノワール”。
これまでも靴磨き界のデファクトスタンダードでもあるビーズワックスポリッシュやギラリと光る輝きが素晴らしいクレム1925などの製品を発売してきましたが、数年前に皆がアッと驚くシューケアアイテムを発売しました。
それがこの”サフィールノワール ミラーグロス”です。
靴磨きを始めた人が必ず憧れ、そして必ず一度は挫折する鏡面磨き。
この鏡面磨きを誰でも簡単に、そして誰でも手早くできる。そんな夢のようなアイテムとして発売されました。
もちろんその実力については当ブログでも以前取り上げましたが、今回は通常のポリッシュと比べて、実際にどの程度早いのか?どの程度光るのか?これらの点に迫ってみたいと思います。
ミラーグロスとビーズワックスポリッシュの違い
そもそもサフィールノワール ミラーグロスは通常のワックスとなるビーズワックスポリッシュと何が違うのでしょうか。
まずは見た目。ビーズワックスポリッシュに比べてミラーグロスはまさに光ります!と言った印象を与えるシルバーの蓋となっており、用途がすぐにわかるのがGOODなポイントですね。
次に商品説明文を見ていきます。
サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ
高級カルナバワックスを含むビーズワックスベースの高級靴クリームです。深みのある上質な光沢と、優れた保革効果を与えます。
ビーズワックスポリッシュは光沢と保革の2つの効果を与えるワックスと位置づけられていますね。中身の柔らかさからも油分もたっぷりと言ったところ。
反対にミラーグロスはどうでしょうか?
サフィールノワール ミラーグロス
より早く、強く、光らせるために開発された鏡面磨き用ワックスです。カルナバワックスやモンタンワックスをはじめとした高級天然ワックスをふんだんに使用しています。
まさに鏡面磨きに特化したワックスということのようです。
まず気になるのがモンタンワックスという言葉。ほかのシューケアアイテムの成分でも聞いたことがありません。ちょっと調べてみると褐炭と呼ばれる炭から出来るワックスのようで鉱物系ワックスに属するそうです。古くはカーワックスなどにも使用されていたそうな(!)
そして保革という単語が使われていないのが気になりますが、確認したところ保革効果のある油分などがほとんど含まれていないそうです。なのでとにかく早く光る。そういうことみたいです。
ワックス自体の違い
こちらが両方の蓋を開けてみた写真です。
どちらもニュートラルカラーなので白いワックスが見えます。
未使用時の見た目にはあまり差がありません。
今回磨く靴はChurch’s Consul
英国靴のストレートチップといえばチャーチのコンサルでしょう。
質実剛健が売りの英国靴の中で最も質実剛健を体現しているのがチャーチというブランドです。そのストレートチップと言えばまさにスタンダード。時代に沿ってラストを変えながら現代でも名作として愛され続けるまさに不変の存在です。
つま先の状態をチェック
つま先は事前にサフィールノワールのクレム1925ニュートラルでワックス分を落としておきました。カーフの粒が見えるくらいまで落としたので新品購入時点とほとんど変わらない状態です。
ミラーグロスとビーズワックスポリッシュを比較
ビーズワックスポリッシュで磨く
まずは靴磨き業界の代表、サフィールノワールのビーズワックスポリッシュで磨いていきます。完全すっぴんの状態からなのでちゃんと光るか少し不安です。
ルールとしてワックスを指に取るのは1ラウンドにつき3回としました。
つま先にワックスを塗りこんだらネル生地にハンドラップで水を付けて磨いていきます。
こちらもルールとして1ラウンドにつき1タッチ、そしてワックスにも1タッチとします。
くるくると500円玉を描くように軽やかに。
さて、どんな仕上がりになるのでしょうか!?
ビーズワックスポリッシュ1回目
うーん、やはりほぼ新品状態からポリッシュをするのは無謀だったか…。
ほとんどツヤが出てきません。
ビーズワックスポリッシュ2回目
2回目。すこーしだけツヤが出てきました。
しかしまだまだモノが写るとかそういったレベルには至りません。
ビーズワックスポリッシュ3回目
3回目。少しだけ反射がわかるようになってきました。
もう一息ほしいところですね。
ビーズワックスポリッシュ4回目
4回目、なかなか鏡面磨きっぽくなってきました。
ちなみに私は普段ならこの辺りか3回目あたりでやめてしまいます。
ビーズワックスポリッシュ5回目
5回目。これ以上やったら自分が写ってしまいそうなのでここで打ち止めとします。(笑)
ここまでツヤが出ていれば十分です。
前回、ドライワックスとの比較でもマホガニーカラーのビーズワックスポリッシュを使用しましたが、やはり5回もやるとある程度の艶が出るのは間違いないようです。
ミラーグロスで磨く
次はいよいよ今回の主役”ミラーグロス”です。
鏡面磨き専用のワックス。その実力は如何に!?
こちらもポリッシングルールは先ほどと同様です。
1ラウンドにつきワックスを指に取るのは3回。
ネル生地を指に巻いてからハンドラップとワックスのタップは1回です。
ミラーグロス1回目
ミラーグロス1回目。
あらら、すでにビーズワックスポリッシュの2回目と3回目の中間くらいまで仕上がってしまいました。これすごいな・・・。
ミラーグロス2回目
ミラーグロス2回目。
ビーズワックスポリッシュの4回目程度まできてしまいました。
そしてとにかく鏡面が出来上がるのが速い!体感で2分の1くらいです。
3回目には一体どうなってしまうのでしょうか。
ミラーグロス3回目
あー、これはダメです。本当に鏡面になっちゃいました。
僕の撮影姿や部屋が写っちゃってますね。試しに接写したらもう鏡でした。(笑)
2回目から3回目のレベルアップ加減が本当にスゴイ。おそらくちょっと下地が出来ているつま先なら1回目でここまで仕上がると思います。
ミラーグロスとビーズワックスポリッシュの結果を比較
左がビーズワックスポリッシュ、右がミラーグラスです。
ビーズワックスポリッシュは5ラウンド、ミラーグロスは3ラウンドのポリッシュを行いましたが結果はこの通り。ミラーグロスが完全勝利です。
ツヤ感もそうですが、何より鏡面ができるスピードが速いこと速いこと!
サフィールノワール ミラーグロス。まさに鏡面磨き専用ポリッシュの名に恥じないシューケアアイテムですね。
鏡面磨き専用ワックスのまとめ
フランスが世界に誇るシューケアブランド、サフィールノワールの本気度が伝わるスペシャルなシューケアアイテム”ミラーグロス”
普段ここまでの仕上げるのは面倒くさいなあと思う私でもビックリするくらいのスピードて鏡面が出来上がってしまいました。
鏡面磨きがまだ上手くできない人、鏡面磨きをする時間がなかなか取れない人、そんな人にオススメしたいアイテムでした。
(今回使用したニュートラルの他にもブラック、ダークブラウン、バーガンディの展開がありますが、使い方的にはニュートラルが1つあれば十分かもしれません。)
- 初心者でも簡単にツヤが出せる
- 革への栄養は一切入っていない
- ツヤが出るまでの時間がとにかく早い!
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