ガラスレザーとポリッシュドバインダーカーフの違い【REGALとChurch’sを比較】 | ミウラな日々

ガラスレザーとポリッシュドバインダーカーフの違い【REGALとChurch’sを比較】

※当ブログには広告が含まれています。

革靴業界で有名な素材としてガラスレザーという皮革素材があります。

一般的には日本人サラリーマンの足元を支えるREGALで使用されているアッパーとして有名ですが、一方で本格靴愛好家の中ではチャーチ社が採用しているポリッシュドバインダーカーフも同様の製法で作られていることで知られています。

今回は、前々から気になっていたこの2社のガラスレザー素材の違いに迫ってみたいと思います。

 

ガラスレザーの製法について

ガラスレザーはガラス張り革とも呼ばれます。それは革をなめす中の乾燥工程でガラスに張り付けて仕上げ、表面の銀面と呼ばれる面を研磨し、さらに塗料で仕上げるものです。

このため、初めてこの素材を見る際、「本当に革なの?合皮素材じゃないの?」と感じる方がほとんどだと思います。

今ではだいぶ革靴パラノイア気味の私ですが、お恥ずかしながらまったくの新品だと合皮素材とガラスレザーだと違いがわからない気がしています。(笑)

最後の工程を塗料で仕上げているため非常に防水性が高く、雨用シューズとして利用されている方も多いのではないでしょうか。私自身もチャーチのポリッシュドバインダーカーフで作られたサイドゴアブーツを雨の日の靴として愛用しています。

チャーチのポリッシュドバインダーは本当に雨や雪に強いのか?
チャーチのポリッシュドバインダーカーフは雨や雪に強い? チャーチ独自の革素材、「ポリッシュドバインダーカーフ」 本素材を使用した靴はほとんど手入れいらずで輝きを保つメンテナンスフリーの靴として知られています。 これは表面上を樹脂で加工してい...

 

比較する靴達

REGAL

まずはリーガルです。

シンプルでとっても使いやすいプレーントゥのモンクストラップタイプです。

ソールは軽くて歩きやすいスポンジソールを採用しているため革靴ながらスニーカー感覚の履き心地が魅力の逸品。アッパー素材はガラスレザーを使用。

定価は22,680円(税込)

先日ガラスレザー専用の靴クリームで手入れしたばかりのツヤツヤな一足です。

ガラスレザー用靴クリームでリーガルをお手入れ。|M.モゥブレィ コードバンクリームレノベーター
日本で唯一のガラスレザーでも使える靴クリーム「M.モウブレィ コードバンクリームレノベーター」を使ってリーガルの革靴をお手入れした様子をご紹介します。実際に使ってわかったその驚きの効果とは…?

 

Church’s

そしてこちらはチャーチ。

一枚革のプレーントゥです。こちらは耐久性に優れるダイナイトソールを使用しておりしっかりとした履き心地です。アッパー素材はポリッシュドバインダーカーフ(Polished Binder Calf)を使用。

参考定価は99,360円(税込)

私がイギリス本店に個人オーダーしたものです。

【MTO完成】Church's(チャーチ) Stratton(ストラットン)
人生初MTO第二段! そう、あの大きさの段ボールにたった一足の靴だけが入っているわけがありません・・・。 実は人生初MTOでは2足注文していました。もう1足はどんな靴なのか? その答えは意外なほどにシンプルなもので、、、黒のプレーントゥです...

 

アッパーの質感を比較する

上がリーガル、下がチャーチとなります。

ここではつま先、トゥに注目していきましょう。質感としてはリーガルのガラスレザーはややザラザラが目立つ質感です。逆にチャーチのポリッシュドバインダーカーフは滑らかさを画像でも確認することができます。

触った感触はREGALはやや軽く、Church’sは重厚感を少し感じる手触りです。

※この感触の違いは後の比較工程で明らかになりました。

 

履きシワを比較

次に比較するのはバンプ部分のシワです。

ここはかなり違いが顕著です。リーガルは一般的な革靴と同様の細かいシワが入っており、ソール側に伸びる細く太いシワがいくつか見られます。全体的にやや割れ感も感じるところ。

一方でチャーチのポリッシュドバインダーカーフはさらに細く太いシワが一切ないですが、バンプ部分には小さく波打ったシワが入っています。全体的にはやはり滑らかさも感じます。

 

皮革の厚みの違い

ガラスレザーとポリッシュドバインダーカーフで決定的な違いとなるのが皮革の厚さでした。

リーガルのガラスレザーで使用されている原皮はキップと呼ばれるものでこれは生後6か月から2年ほどの子牛の革を指します。カーフに比べて厚く多少硬めなのが特徴で、今回比較した靴では厚さは約3mmでした。

チャーチのポリッシュドバインダーカーフはその名の通り、カーフと呼ばれる原皮を使用しており、これは生後0か月から6か月ほどの生まれたばかりの子牛の革でとても薄くて柔らかいのが特徴です。今回比較した靴では約1mmでした。

 

チャーチの袋べロ(おまけ)

チャーチ(Church’s)の袋べロ

こちらがチャーチの名作シャノンや、J.M.Westonのハントダービーなどでも採用されている袋べロというやつです。革靴の紐を通す羽根部分のライニングを柔らかい1枚革で覆うことで小石や雨などの侵入を阻む意匠ですね。

 

インソールと靴内部の違い

さらにちょっと脱線してしまいますが、リーガルとチャーチでは靴内部の作りも大きく異なります。リーガルは甲部分から先は布ライニングを採用しています。さらにインソールはレザーではなく専用に作成された資材を利用しています。布を利用しているため履いたときから馴染みが良い一方、明らかに革よりは耐久性に劣ります。

逆にチャーチは甲部分から先のライニングもオールレザーです。インソールも足の形に沿った一枚革を分厚く耐久性があり粘り強い革を使用しています。この厚い革製のインソールが下部に仕込まれているコルクと共に持ち主の足型に馴染むことで絶妙な履き心地に育っていくという訳ですね。

アッパー素材を触ったときの違いはおそらくこの内部素材の違いによるものだと思いました。REGALは厚めのキップを採用しているものの、布ライニングのため軽めの触り心地。チャーチは薄めのカーフを採用しているものの、ライニングはレザーのためやや重厚感のある触り心地になったのかなと。

 

まとめ

と言うことで今回はリーガルのガラスレザーとチャーチのポリッシュドバインダーカーフを比較してみました。やはり20,000円の靴と90,000円の靴では使用する資材に差があるなあと言ったところです。ただどちらも革靴としては非常に実用性が高いものですので、道具としての靴という点では全く差がない。と感じました。

リーガルを購入し、そしてチャーチを購入した方には頭の片隅でこの2つのレザーとシューズは一体どういった違いがあるんだろうと感じていた人は少なくないと思います。

この記事で少しでも疑問が解決されれば嬉しいです。

ブログ内を検索する!

タイトルとURLをコピーしました