良い革靴はなんだかんだネットで買うのが安い昨今ですが、サイズ交換サービスがあったとしても、最初に選ぶサイズ感は気になってしまうものだと思います。
0.5cm刻みのハーフサイズ違いでも履き心地はかなり変わりますし、シューメーカーによっては横幅(足囲)も選べたりするので、サイズリストがあったとしても革靴のサイズ選びは迷いがち。
実際の店舗にいって試着できれば・・・と思ったりもしますが、ある程度履き込んだ人の感想も知っておきたい。そんな人も多いかと思います。
本ブログ記事では革靴のサイズ感に悩める人のため、私が実際に履き込んだ(たまに試着のみ)のサイズをご紹介します。
具体的にはオールデン、チャーチ、クロケットジョーンズ、ジョンロブ、パラブーツ、エドワードグリーン、リーガルで実際に履き込んで馴染んだ状態の履き心地なども合わせてご紹介していきたいと思います。
私の足の実寸サイズ
以前、超流行ったZOZOMATで計測した私の足の実寸です。
- 足長 26.7cm
- 足幅 11.3cm
- 足囲 26.5cm
- かかと幅 7.0cm
足長は足の全長、つまりつま先からカカトまでの長さです。
足幅は足のもっとも広いところ、小指の付け根と親指の付け根を結んだ線となります。
足囲は足幅のラインの外周の長さ。そしてカカト幅はその名の通りです。
JIS規格では26.5cm 3E or 27.0 2E
日本人にもっとも馴染みのあるJIS規格を見てみます。
足のJIS規格では、足長と足囲だけで判定しますがちょうど26.5 3Eと27.0 2Eの間くらいですね。
2Eとか3Eとかの表記が出てくるあたり、私の足幅の広さを改めて認識します。笑
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/shoe-size-guide
オールデンのサイズ感
革の宝石コードバンを使ったアメリカ製の革靴、オールデン。
アメリカらしい無骨な雰囲気はもちろんのこと、多様な木型により本当に幅広いバリエーションの靴が用意されており、値上がりした今でも人気が続くシューメーカーです。
ALDEN 990 バリーラスト
私の初めての高級革靴であり、サイズ選びに失敗したのがオールデン990バリーラストです。
バリーラストは全体的に大きめの木型ですが、つま先は微妙に細め。
8.5Dを購入しましたが長く履いていると足が痛くなってくるため早々に手放した苦い思い出の一足。オールデン990のベストフィットは9.0Dでした。
ALDEN 54321 モディファイドラスト
オールデンが有名なのはこの木型、モディファイドラストがあってこそでしょう。
つま先は広く、土踏まずは細く、カカトは立体的な形状で大きく取られています。
オールデン54321のベストフィットは8.5Eです。9.0Dでも問題ありませんが見た目が少し長いですね。
ALDEN 986 バンラスト
こちらのバンラストもオールデンではとても人気のあるローファーに使われる木型です。
全長は短めですが、つま先は広く、カカトに向かってなんとも言えないほどよいシェイプが広がっており、その快適な履き心地はまさにオールデンといったところ。
オールデンのバンラストローファーは9.0Dがジャストサイズです。
ALDEN アバディーンラスト
オールデン563タッセルローファーや954モンクストラップに使われるアバディーンラスト。
アメリカ靴らしくからぬドレッシー、というより細くて小さめなフォルムが特徴です。
そんなオールデンアバディーンラストのジャストサイズは9.5Dです。8バリーラストの+0.5サイズが一般的なんだとか。)
ALDEN 379X ミリタリーラスト
オールデンのサイズ感の最後に紹介するのが379Xことミリタリーラスト。
元々は軍隊用でどんな人種、どんな足に人でも快適に履けるように設計された木型だそう。
ミリタリーラストは足先は広め、土踏まずはやや狭めというフォルムの特徴があります。ただし木型全体としてはバリーラストほど大きくないのが注意点です。
私のオールデンミリタリーラストのサイズは9.0E。とあるモデルのこのサイズをずっと狙っています。(いつ再販されるのやら)
チャーチのサイズ感
イギリスの良い靴を代表するのが英国の良心ことチャーチです。
PRADAグループに買収されてからも質実剛健なオリジナルラインは根強い人気が続いています。
アイコンシューズも数多く、ストレートチップのコンサル、セミブローグのディプロマット、フルブローグのチェットウインド、バーウッド、カントリーシューズのグラフトン、そしてプレーントゥのシャノンと素晴らしい靴が揃っており、私も一時期は本当にハマっていました。笑
チャーチ コンサル 173ラスト
チャーチでもっとも有名な靴がこのストレートチップのコンサルです。
セミスクエアタイプのトゥとスリムだけども履き心地の良いこの木型は現代的なスーツスタイルによく合うこともあってとても人気があります。
私のチャーチ コンサルのサイズは8.0Gか8.5Fです。以前は8.0Gがジャストサイズでしたが年齢と共に足が大きくなってきたので、最近は8.5Fを買い直そうかと考えています。
チャーチ バーウッド 81ラスト
私がここ最近で一番気に入っている靴が81ラストを使ったバーウッドです。
足先は広く、土踏まずはほど良い絞り、そして全長は短めで足先の高さは低め。
この靴のジャストサイズを見つけるのは大変苦労しましたが、今では本当にお気に入りの1足となっています。
私のチャーチバーウッド81ラストのサイズは8.5Gです。
チャーチ シャノン 103ラスト
チャーチ最後にご紹介するのは、女性にも大人気のプレーントゥシャノンです。
103ラストは足先が広めでカカトは比較的小さめの特徴があります。
以前は8.0Fを履いていましたが少し窮屈に感じることが多くなり手放しています。次は8.5Fを買いたいなと思っています。
クロケットジョーンズのサイズ感
現在版英国の良心といえばクロケットジョーンズです。
様々なシューメーカーやセレクトショップのOEMを手掛けていることでも靴好きの中では知られています。例えばBeams Fや、ロイドフットウェア、以前はフォスターアンドサンのOEMも手掛けており、その品質は折り紙つきです。
クロケットジョーンズ オードリー・ベルグレイブ 337・367
あまりにも展開している靴の種類が多いクロケットジョーンズですが、日本に限るとやはりストレートチップのオードリー、クォーターブローグのベルグレイブが内羽根2大巨塔でしょう。
無印のオードリー、ベルグレイブにはパリでつくられたビスポーク由来の名作ラスト337が使われています。そしてオードリー3、ベルグレイブ3には日本向けにカスタマイズされた367ラストが使用されています。
その違いはボールジョイントと踵の大きさです。337ラストに比べて367ラストはボールジョイントが広く、カカトが小さいという特徴があるため、まさに私のような足にピッタリな靴なんです。
そんな私のオードリー・ベルグレイブ3のサイズは8.0Eです。履き込んだ現在、羽根がしっかり閉じているので8.5Eを選ぶと甲が浮いてしまうでしょう。
チルターン 224ラスト
クロケットジョーンズのチャッカブーツは数多くのバリエーションがあるのですが、私が選んだのは3つ穴のチルターン 224ラストです。
224ラストは全長が短めですが、指先は広め、カカトは小さめのラストでクロケットジョーンズが持つ木型のなかでもかなり古参だそうです。
私はクロケットジョーンズのチルターン224ラストは8.5Eがジャストサイズ。8.0Eにサイズを下げるとキツくて長い時間履けないでしょう。
キャベンディッシュ3 375ラスト
最後はセレクトショップ中心に人気を博しているクロケットジョーンズのローファーキャベンディッシュ3です。
こちらについては試着経験しかないのですが、8.0Eと8.5Eを履き比べたところ、私のサイズは間違いなく8.5Eでした。
オードリーなどを基準に判断すると大変な失敗をするとこだったなと肝を冷やした記憶があります。
ジョンロブのサイズ感
THE キングオブシューズ、ジョンロブ。
靴好きの憧れ。
やはり1足は所有してみたい方も多いのではないでしょうか。幸運なことに楽天市場などでは”まだ”なかなか安く手に入ります。
ジョンロブの良い点はラストが少ない点。サイズをミスする可能性が少ないのは嬉しいポイントです。
ジョンロブ シティ 7000ラスト
ジョンロブの大定番ラスト、それが7000ラストです。
見た瞬間に他の靴とは一線を画すことがわかるそのフォルムは最上級モデルのフィリップ2にも使用されています。すなわちジョンロブのエントリーモデルとなるストレートチップのシティのサイズ感を知っていれば、最上級モデルのサイズも自動的に決まるということですね。
パッと見はスリムなシェイプですが、実はそう見えるようにつくられているだけで足入れ感は非常に素晴らしく吸いつくような感触もありつつ、ボールジョイント周りは少し高めにつくられておりコンフォータブルな面もあります。
私のジョンロブ シティ7000ラストのジャストサイズは8.0EEです。
ジョンロブ ウィリアム 9795ラスト
こちらもジョンロブの名作ダブルモンク、ウィリアムです。
以前はパラブーツがOEM生産を手掛けていました。ジョンロブの最高品質の革をふんだんに使ったそのつくりは贅沢そのもの。
私のウィリアム 9795ラストのジャストサイズは8.5Eです。
ジョンロブ ロペス 4395ラスト
ジョンロブ最後に紹介するのはこちらも名作となるローファーロペスです。
コンフォータブルな木型となる4395はオールデンのローファーのような履き心地でやや大きめ。
私のジョンロブ ロペス 4395のジャストサイズは8.0Eです。
パラブーツのサイズ感
カジュアルだけどどことなく品が良くてヘビーユースに使えるのがパラブーツ。
雨や雪の日の革靴としても大活躍します。ソールは柔らかいゴム素材で出来ているので冬でも安心して履くことができます。
パラブーツ ウィリアム
ジョンロブのウィリアムの元となったのが、パラブーツのウィリアムダブルモンクです。
違いはソールはラバーソールになったことと、ストームウェルト仕様になったこと。
比較的コンフォータブルな履き心地で私はパラブーツのウィリアムはUK8.5を履いています。
パラブーツ シャンボード
パラブーツを代表するシューズとなるのがUTIPのシャンボードでしょう。
甲が高く、横幅はそこまで広くないコッペパンのようなフォルム。私の足にはフィットしなかったのですが、もし私がパラブーツのシャンボードを買うならばUK8.5を選びます。
パラブーツ ミカエル
パラブーツのもうひとつの隠れた人気作がチロリアンシューズのミカエルです。
ガバッと開いて足を突っ込めるその構造は脱ぎ履きが多い日本社会に意外にもピッタリ。
当然雨にも強いところはストロングポイントの一つ。オールブラックのDBRシリーズは今でも狙っている靴のひとつです。笑
そんな私がパラブーツのミカエルを選ぶならEU42です。
エドワードグリーンのサイズ感
知る人ぞ知る英国の高級革靴メーカー、エドワードグリーン。
オールデンのモディファイドラスト並みに土踏まずの突き上げを感じることができつつ、足にピタリと合うフィッティングに心奪われた靴好きは数多く…。
もちろん私もその一人です。笑
エドワードグリーン ドーバー 202・606ラスト
エドワードグリーンでもっとも有名なのが202と呼ばれるラウンドラスト。指先は広く、土踏まずは突き上げを感じるほどに絞られており、カカトは標準的な大きさ。
606はつまさきがセミスクエアトゥになったバージョンです。
私がエドワードグリーン ドーバー 202ラストを選ぶならUK8.5Eとなります。
エドワードグリーン ドーバー 32ラスト
ドーバー専用ラストとも呼ばれる32は、202ラストに比べて非常に細身な木型ですが甲が微妙に高めという特徴があります。
ノーサンプトンで8.5Eを購入したのですが、どうしてもタイトで手放してしまいました。
私がエドワードグリーンのドーバー32ラストを選ぶ場合は9.0Eです。
J.M. Westonのサイズ感
最後にご紹介するのは今もっとも話題なジェイエムウエストンです。
アイコンシューズは180ローファーと641ゴルフ、非常にフレンチスタイルな598ハーフハントに、革靴の芸術と呼ばれる677ハントダービーの存在感も捨てがたい。300番台のドレス系も非常にシックな出来でラインナップに隙がありません。他にも705チェルシーブーツや722ジョッパーブーツなど名作が揃っています。
またこのシューメーカーはA~Fの7つものウィズが通常ラインとして用意されており、ビスポークさがならに自分の足に本当に合う一足を選ぶことができるのも特徴のひとつです。
J.M. Weston 180ローファー
ジェイエムウエストンのもっともアイコニックなシューズが180ローファーです。
表記サイズは少し大きめで、最初は固さを感じますが履き込むほどに「革の靴下」と呼ばれるほどのフィット感に変化します。(本当に最初は革が固いですが、めちゃくちゃ柔らかくなります)
私のジェイエムウエストン180ローファーのサイズは7.5Dです。
J.M. Weston 641ゴルフ
ローファーの次にジェイエムウエストンで有名なのは641ゴルフことUチップシューズです。
強靭なリッジウェイソールを備え、どこへでも履いていける安心感からジャーナリストシューズと呼ばれていたこともありました。木型としてはコッペパンのようなフォルムのため、幅を上げるとカカトも緩くなるというフィッティング的に悩ましい一面があります。
私が履いているジェイエムウエストン641ゴルフのサイズは8.0Eです。
J.M. Weston 598ハーフハント
非常にフレンチな見た目となるのがこの598ハーフハントです。
つま先はポインテッド、さらに甲が高めと履く人を選ぶシューズとなります。
私は8.0Eを購入したのですが、全長が足りず、甲に少し余裕があり、手放してしまいました。
いつかまたジェイエムウエストンの598ハーフハントを購入するなら8.5Dを選びます。
J.M. Weston 300ストレートチップ・376フルブローグ
ジェイエムウエストンの隠れた名作がドレスラインとなる300番台でしょう。
300がストレートチップ、310がセミブローグ、376がフルブローグです。
適当にそれっぽいストレートチップを買うよりも横幅を7種類から選べるジェイエムウエストンの300を買った方が幸せになれると思っています。
私はジェイエムウエストンの300ストレートチップや376は8.5Eを履いています。
J.M. Weston 705チェルシーブーツ
靴好きに最もカッコいいチェルシーブーツは?と尋ねたら結構な確率でジェイエムウエストンの705という回答が出てくるのではないでしょうか。
それほどまでにチェルシーブーツ界での完成度の高さはずば抜けているのがこの705チェルシーブーツです。とくにヒールカップが球体状に成型されており、歩行時の踵への突っかかりが上手い事緩和されているこの仕様には履くたびに感動しています。笑
私のジェイエムウエストンの705チェルシーブーツのサイズは8.5Dです。
ちなみに8.0Eを購入したところ、つま先が付いてしまい・・・以下略
J.M. Weston 722ジョドファーブーツ
最後の紹介するのがちょっとレアなブーツとなる722ジョッパーブーツです。
このスタイルのブーツに手、もとい足を出すのは靴好きだけでしょう。
そしてこのブーツは大変にサイズが小さめという特徴があり、ジェイエムウエストンのなかでもサイズ選びの難易度が高い一足です。
私はこのジェイエムウエストン722ジョッパーブーツは8.5Eを履いています。
まとめ
ということで本ブログ記事ではJIS規格26.5 3E、27.0 2Eの筆者が履いている革靴のサイズをご紹介しました。ご覧いただいた通り、シューメーカーや木型、靴の種類によって本当に適正サイズは変わります。ちなみにリーガルやスコッチグレインの国産靴では26.0cmをジャストサイズを履いています。
この記事が少しでも読んでくれたあなたのお役に立っていれば幸いです!
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